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【特集】リトレッドタイヤ

更生タイヤ全国協議会五味達夫会長、経済性押し出し拡大へ

タイヤ 2017-10-13


 環境や経済性の面から、2014年まで右肩上がりで需要が増加した更生タイヤ。ただ、ここ2年は需要が減少している。「経済性を全面に押し出し需要を喚起したい」と語る更生タイヤ全国協議会の五味達夫会長に話を聞いた。

 ■2016年の出荷実績
 当会会員のアンケート調査による16年年間のトラック・バス(TB)用更生タイヤの出荷本数は116万本。2年連続で前年を下回った。ピークの2014年の出荷本数は128万本だった。この2年間で1割ほど減少したことになる。

 更生タイヤを取り巻く環境は変化してきている。そのうちの1つが、海外からの安価な新品タイヤの流入だ。海外から入ってくる新品タイヤは生産コストが低い分安価で、更生タイヤの価格とそれほど変わらないものもある。「それならば新品を購入する」というユーザーもおり、影響は決して小さくない。海外から入ってくる新品TBタイヤの中には、性能の非常に高いものもあるが、一方で更生タイヤの台タイヤとして活用できるレベルに達していないものもある。価格と品質は様々だ。

 また、TBタイヤのサイズ構成比が多様化してきていることも大きな変化だ。以前は11R22.5というサイズが主力だったが、今は新品タイヤのサイズの種類が豊富になっている。更生タイヤには、ホット式(リモールド)とコールド式(プレキュア)という2つの生産方式があるが、国内ではホット式を採用している会員が多い。ただ、ホット式は1つのサイズを大量生産することには向いているものの、各サイズに金型が必要なため、サイズが多岐にわたると金型の調達コストが膨らんでしまう。外観がきれいなことなど、ホット式への需要は依然として多いが、サイズが豊富になることは、ホット式にとって向いているとは言えない。

 ■足元の状況
 今年はタイヤメーカー各社から値上げが発表されたことで、値上げ直前に新品タイヤは仮需が起きている。更生タイヤも新品タイヤと同様に原材料の高騰に対応するため値上げを実施しているが、更生タイヤは台タイヤの回収から更生に至るまでの工程があり、値上げをするからといって直ちに仮需が発生することは少ない。新品タイヤの値上げの影響が今後どう出てくるかを注視している。

 ■市場の見通し
 現状の環境だと、今後の需要は緩やかに落ちていくのではないだろうか。協議会としても広報を進め、対策をとっていく必要がある。

 更生タイヤは原材料の使用量が新品タイヤに比べ少ないため、環境に貢献するのは確かだが、環境一辺倒で需要を喚起するのは難しい。人手不足による人件費の高騰など現状のトラック業界を考えると、運行に関わる資材のコストを抑えたいという要望があると思う。そのため、更生タイヤとしても経済性を全面に押し出し、更生タイヤの販売を拡大したいと考えている。また、国が人手不足解消のために推奨する2両連結トレーラーが増えれば、更生タイヤの活躍の場は広がるだろう。

 国内市販用TBタイヤ市場(新品タイヤ+更生タイヤ)に占める更生タイヤのシェアは、20%を維持していくことができればと思う。

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