【特集】低燃費タイヤ開発を支える基幹技術
住友ゴム工業、「ADVANCED 4D NANO DESIGN」
タイヤ 2018-05-15
ADVANCED 4D NANO DESIGNを初めてフル活用したタイヤが、16年11月に発売したフラッグシップ低燃費タイヤ「エナセーブNEXTⅡ」。国内ラベリング制度における最高グレード「AAA-a」を達成するとともに、耐摩耗性能は従来品である「エナセーブNEXT」から51%も向上した。
従来品に比べ51%もの耐摩耗性能向上に活かされたのがADVANCED 4D NANO DESIGNだ。「エナセーブNEXTの段階でもAAA-aは達成していた反面、耐摩耗性能との両立に課題が残っていた。そこにフォーカスし、そもそもゴムが摩耗するというのは分子レベルで何が起こっているのかを観察、シミュレーションすることから始めた」(同)。
その結果、シリカとポリマーの界面にボイドと呼ばれる空隙が発生し、破壊の起点となっていることが判明。「シリカとポリマーの界面にあるシランカップリング剤が重要だと行き着いた」(同)という。
ADVANCED 4D NANO DESIGNの特徴の一つが、まだ世の中に存在していない材料をシミュレーションできる点だ。「もし、こんな材料があれば、ゴムとしての性能がどうなるのかを試すことができる点は大きい。過去は材料のアイディアがあっても、それを材料メーカーであったり、自社で合成して評価するには、当たり外れがあり大変だった」(同)。
エナセーブNEXTⅡの開発でも、その点が生きた。「解析していく中で、シリカとポリマーの界面でのボイドの生成には、シリカとポリマーの結合剤であるシランカップリング剤が重要だと分かった。そこで、様々な構造のシランカップリング剤についてシミュレーションを行い、適した可動域を持つシランカップリング剤の開発に繋げた」(同)。
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