住友ゴム工業と住友大阪セメントは、CO2再資源化人工石灰石を使用したOA機器用ゴムローラーの開発に成功した。

 同製品には、原料に用いる石灰石をCO2再資源化人工石灰石(廃棄物に含まれるカルシウム源にCO2を鉱物固定して製造)に置き換えた合成ゴムコンパウンドを使用した。なお、住友大阪セメントとの共同開発によるサステナブルなゴム製品は、今回が初の取り組みとなる。

CO2再資源化人工石灰石フロー図


 同OA機器用ゴムローラーは、世界の最先端技術が集う2025年大阪・関西万博の住友グループのパビリオン、住友館「ミライのタネ」で展示している。

 OA機器用ゴムローラーは、用紙の搬送、文字・画像の転写のため、コピー機やプリンターに用いられる部品の一つ。従来、石灰石の主成分である炭酸カルシウムは、セメント・コンクリートをはじめ、多くの産業分野で物性改善などを目的に「充填材」として幅広く使用されており、ゴム製品の製造過程でも充填材として用いられている。

 同製品では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発」プロジェクトの一環で、住友大阪セメントが開発したCO2再資源化人工石灰石に置き換え、既存製品と同等の性能を持つことを確認したことで、CO2再資源化材料のゴム分野での有効活用が可能となった。

 CO2再資源化人工石灰石は、セメント製造プロセスで発生する排ガス中のCO2を、廃棄物に含まれるカルシウム源に鉱物固定して製造されたもの。

 同製品は、CO2再資源化人工石灰石を充填材に使用することで、「CO2排出削減」と「埋立処分場の延命効果」を兼ね備えた環境性能を実現している。

 今後、製品への本格的な置き換えや量産レベルでの適用を目指すとともに、タイヤ製品への適用拡大を検討していく。