2024年3月期第3四半期業績
アキレス、産業資材事業は減収増益
決算 2024-02-09
アキレスの2024年3月期第3四半期(2023年4~12月)業績は、売上高が592億7,700万円で前年同期比6.0%減、営業利益が4億3,600万円の損失(前年同期は4,900万円の損失)、経常利益が2,800万円で同93.0%減、純利益が76億3,700万円の損失(同7,800万円の利益)だった。
同社は現在の事業環境および今後の見通しを勘案し、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき将来の回収可能性を検討した結果、2024年3月期第3四半期において、国内の車輌資材事業の保有する固定資産について7億6,900万円、ウレタン事業の保有する固定資産について 34億3,000万円、断熱資材事業の保有する固定資産について7億7,300万円の特別損失(減損損失)を計上した。
また、現在の事業環境および今後の業績動向等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、2024年3月期第3四半期において、企業分類の変更を行い、それによる繰延税金資産の取り崩しを含め、法人税等調整額として 27億2,900万円を計上した。
セグメント別のうち、プラスチック事業は売上高が302億800万円で同6.8%減、営業利益が9億7,500万円で同47.6%減。
◇中間財(売上高285億6,800万円で同5.9%減)=車輌内装用資材は、中国市場は苦戦したが国内および北米市場は自動車メーカーの生産が回復したことで好調に推移。フイルムは、国内外の流通在庫調整によりエレクトロニクス分野、医療・医薬分野が大きく低迷したほか、欧州の景気低迷によりエクステリア用フイルムも伸び悩み、低調に推移。建装資材は、壁材の新柄投入効果により好調に推移した。
◇消費財(売上高16億4,000万円で同20.1%減)=防災対策商品は、米国向けボートが伸び悩み、低調に推移した。
産業資材事業は売上高が214億4,800万円で同3.5%減、営業利益が11億2,200万円で同46.9%増。
◇中間財(売上高207億2,700万円で同4.0%減)=ウレタンは、主力の車輌用や寝具用が回復基調となり前年同期並み。断熱資材は、ボード製品、システム製品が伸長したが、全体では前年同期並み。工業資材は、半導体分野向けウエハー搬送用部材が国内、海外向けともに低調に推移した。
業績予想を下方修正
同社は2024年3月期通期業績予想を下方修正した。売上高は、エレクトロニクス分野、医療・医薬分野における国内外の流通在庫調整による低迷や半導体市場の回復遅れで低調に推移したことなどにより前回予想を下回る見込み。利益面は、原材料価格・エネルギーコストの高止まりや円安の影響などにより、営業利益、経常利益は前回予想を下回る見込み。純利益は車輌資材事業、ウレタン事業、断熱資材事業で減損損失を計上したこと、繰延税金資産の取り崩しに伴う法人税等調整額の計上などにより、前回予想を大きく下回る見込み。
■2024年3月期通期業績予想
◇売上高=780億円(前回予想825億円、増減率5.5%減)◇営業利益=13億円の損失(同0百万円の利益)◇経常利益=7億円の損失(同4億円の利益)◇純利益=83億円の損失(同4億円の利益)
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