2024年3月期第2四半期業績
バンドー化学、産業資材は微減だが自動車が好調で増収増益に
決算 2023-11-09
バンドー化学の2024年3月期第2四半期(2023年4~9月)業績(IFRS)は、売上収益が539億2,700万円で前年同期比3.3%増、コア営業利益が37億5,800万円で同3.0%増、四半期利益が36億7,100万円で同2.9%増だった。
コア営業利益の増減要因をみると、売上高拡大による粗利の増加で1億2,500万円、為替(粗利)で3億200万円の増益となる一方、売上原価率の変動で1,000万円、販管費の増加で1億3,200万円、為替(販管費)で1億7,500万円の減益となり、差し引き1億1,000万円の増益となった。
セグメント別の業績をみると、自動車部品事業は売上収益が262億7,000万円で同9.5%増、コア営業利益が18億2,000万円で同18.6%増。
国内は自動車生産台数の回復に伴い、補機駆動用伝動ベルトの販売が増加したが、同社製品採用車種の減少により補機駆動用伝動システム製品(オートテンショナなど)の販売が減少した。海外は、中国で景気減速の影響は受けつつも、自動車生産台数は前年度を上回る状況で推移し、補機駆動用伝動ベルト等の販売が増加。欧米は補修市場向け製品の販売が増加した。アジア地域は四輪・二輪車メーカーの生産は総じて回復傾向にあり、補機駆動用伝動ベルト、補機駆動用伝動システム製品およびスクーター用変速ベルトなどの販売が増加した。
産業資材事業は売上収益が185億1,800万円で同0.4%減、コア営業利益が18億9,600万円で同0.1%減。
一般産業用伝動ベルトは、国内は民間設備投資の減少により産業機械用伝動ベルトの販売が減少した。海外は、欧米で産業機械用伝動ベルトの販売が増加したが、中国・アジアで農業機械用伝動ベルトの販売が減少した。運搬ベルトは、国内はコンベヤベルトおよび樹脂コンベヤベルトの販売が増加した。
高機能エラストマー製品事業は売上収益が69億3,200万円で同8.1%減、コア営業損失が7,600万円(前年同期は2億4100万円の利益)となった。
機能フイルム製品は、国内で非住宅関連の需要が停滞したこともあり、建築資材用および工業用フイルムの販売が減少。精密機能部品は、高機能ローラおよびブレードなどの販売が減少した。利益については原材料調達価格高騰の影響もあり損失となった。
ロボット関連デバイス事業、電子資材事業および医療機器事業などのその他事業は、売上収益が26億3,400万円で同7.6%増、コア営業損失が4,700万円(同1,200万円の損失)となった。
通期業績予想を上方修正
同社は2024年3月期通期業績予想を上方修正した。中国の景気減速等により販売数量は当初予想を下回る見込みだが、為替相場が想定よりも円安で推移していることから、通期の想定レートを1ドル130円から140円に見直すことにしたため、当期利益が前回予想を上回る見込み。
■2024年3月期通期業績予想
◇売上収益=1,050億円(前回予想と変わらず)◇コア営業利益=75億円(同)◇当期利益=63億円(前回予想60億円、同5.0%増)
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