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【マーケットアナリティクス】

天然ゴムの動向、調整売り一巡後の反発

連載 New! 2026-07-13

マーケットエッジ株式会社代表取締役 小菅 努
 OSE天然ゴム先物相場(中心限月)は1キロ=403.20円で下げ一服となり、420円水準まで切り返す展開になった。6月上旬はリスクオン環境や産地天候不順を手掛かりに440円台まで値上がりしていたが、その反動による調整安を経て、改めて地合を引き締めた。

 上海ゴム先物相場は1トン=1万6,000元台中盤で下げ一服となり、1万7,000元水準まで切り返している。積極的に上値を買い進むような売買テーマは欠いていたが、短期投機筋が値ごろ感から買いを入れる動きが目立った。

 7月7日にはホルムズ海峡付近で複数のタンカーが攻撃を受けたが、米国はイランによるものだとして、7日と8日に報復攻撃に踏み切った。また、トランプ米大統領はイランとの戦闘終結の覚書が「終わった」として、緊張状態がエスカレートしていく可能性を示唆した。このため、WTI原油先物相場は1バレル=60ドル台後半までの値下がりから一転、一時75ドルを突破する急伸地合を形成した。また、上海ブタジエンゴム先物相場も1万1,000元台後半から1万2,000元台中盤まで切り返している。

 しかし、ゴム相場は原油相場と連動した安値修正を見送っている。投資家のリスク選好性が後退したことに伴う売り圧力もみられず、大きな影響は確認できなかった。

 ゴム需給に関しては、中国市場の需要の弱さが指摘されている。6月上旬までと比較すると、引き続き安値圏にあるものの、タイヤ工場などの在庫手当ての動きは鈍いとされている。すでに十分な在庫確保が行われていることに加えて、工場のメンテナンスによって操業率が抑制されている影響などが指摘されている。ただし、需要不安で大きく売り込むような動きもみられなかった。

 供給サイドでは、農産物市場全体がエルニーニョ現象による気象環境の不安定化リスクを織り込んでいる。東南アジアでも、コーヒーや砂糖などの供給不安が農産物価格を押し上げている。主産地のタイでは高温と豪雨が報告されていることが警戒されるが、積極的に天候リスクのプレミアムを加算していくような動きはみられなかった。

 原油や株式相場、需給動向もあまり材料視されない中で、天然ゴム相場は安値修正の動きをみせた。明確な売買テーマが見当たらず、短期投機筋主導の乱高下が繰り返されている状況とみられる。

 一方、為替市場で円安傾向が続いていることは、円建てゴム相場にポジティブ。財務省・日銀の円買い介入に対する警戒感から一時1ドル=160.51円まで下落していたが、162円台中盤まで切り返している。さらに円安の支援が続くか否かが注目されている。

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