技術賞2件、作品賞3件、普及賞1件の計6件が受賞
日本免震構造協会、第26回協会賞受賞作品を発表
その他 2025-04-07
日本免震構造協会(中澤昭伸会長)は3月26日にWebで会見を行い、「第26回日本免震構造協会賞」の受賞結果を発表した。
同賞は免震構造等の技術の進歩および適正な普及発展に貢献した個人、法人および団体を対象に与えられるもので、2000年から実施している。
冒頭、中澤会長が「当協会の協会賞は今回で26回目となる。協会賞はその中で特に優れた建物、技術を評価することを目的としている。同賞を通じて、さらなる免震・制振構造の普及・発展に繋げていきたい」とあいさつした。
続いて、受賞作品が発表された。今回は技術賞2件、作品賞3件、普及賞1件の計6件が受賞した。技術賞は「長周期・大振幅地震動に対応した多段すべり支承『TSB』の開発と実装」(内藤建築事務所/織本構造設計/日鉄エンジニアリング/PILLAR/半田市立半田病院)と、「巨大地震時の過大な水平変位を抑制する変位検知型性能可変オイルダンパー(VOD)の開発と運用」(奥村組/シズメテック/東北大学)の2件。前者は既存の球面すべり支承と摺動機構を組み合わせることで、小・中地震から南海トラフ地震のような巨大地震まで多様な地震動に対して応答低減効果が発揮できる技術が、後者はオイルダンパーに可変減衰機構を組み込むことで、巨大地震時に生じる免震層の過大な変位を抑制でき、新築・既存を問わず免震建物のストック拡大に役立つ技術が評価された。
作品賞は「汐留イタリア街」のデザインコードに対応したデータセンター対応型オフィスビル「富士ソフト汐留ビル」などの3件。免震構造でありながら省コストかつ高い性能を実現していることで免震の普及に貢献していることが評価された。
普及賞は「令和6年度能登半島地震被災時にも機能の維持・医療活動の継続を可能とした免震構造~恵寿総合病院本館~」(董仙会・恵寿総合病院/竹中工務店)の1件。免震構造を採用したことにより、2024年1月の能登半島地震において災害時にも被災地域の医療を支え続け、免震構造の有効性やBCP・BCMの重要性を広く社会に啓蒙したことが評価された。
なお、会見では同会の令和7年度事業案内も発表された。事業計画として、免震建物相談会の実施・運営(4月開始)、免震フォーラムの開催(11月予定)、協会出版物、シンポジウム資料などをPDF化しアーカイブ資料としてHP上で会員向けに公開(4月)などの事業が策定されたことを発表、免震・制振構造の普及とさらなる発展のために活動していく。
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