日本ゼオンは6月29日、エラストマー分野の研究開発に特化したデータマネジメントシステムの提供を同日開始したと発表した。同社初のサブスクリプション型サービスで、ゴム製品の研究開発におけるデータの一元管理と利活用を可能とし、顧客の研究開発の効率向上および高度化を支援する。当面は日本国内で展開し順次、提供エリアの拡大を予定する。

 エラストマー製品の研究開発現場では、データが分散し個別管理されるため、過去データの再利用が困難なケースが散見されるなど、データ管理に起因する課題が存在している。

 長年にわたりエラストマー素材を提供してきた同社は、顧客との対話を通じ、これらが業界共通の重要課題であると認識するようになった。その解決に向けて新システムを開発。ゴム製品の研究開発シーンに特化した実用的な機能を備えるとともに、国内主要配合剤のマスターデータや各種カタログ情報を統合したデータベースの活用を実現して、顧客が日々の研究開発業務で迅速かつ効率的にデータを活用できる環境を整えた。

  
 さらに、ゴム材料の研究開発プロセスを踏まえた操作性やデータ閲覧性を重視した設計により、現場で直感的に使いやすいユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス(UI/UX)を提供する。今後は顧客ニーズに応じた機能拡張・アップデートを順次実施する予定だ。

 同社は、中期経営計画「STAGE30」のなかで、第3フェーズの成長をけん引する成長ドライバに加え、次フェーズ以降の拡大を狙う次期成長ドライバを設定した。2026年6月には、今回発表したデータマネジメントシステムを次期成長ドライバの一つに加え、エラストマー素材事業の高付加価値化戦略の一翼を担う事業への育成を目指すことにした。そして、これまで培ってきたエラストマー材料に関する知見とデータ活用技術を融合し、顧客の研究開発革新を支援するとともに、エラストマー業界全体のさらなる発展・高度化に貢献していく考えだ。