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スポーツやレジャー、モビリティから産業用途まで、環境負荷低減に貢献

三菱ケミカルグループ、植物由来樹脂用いたプリプレグがISCC PLUS認証を取得

原材料 2025-02-26

 三菱ケミカルグループは2024年11月、三菱ケミカル東海事業所(愛知地区)で製造する植物由来樹脂を用いたプリプレグが、持続可能な製品の国際的な認証制度のひとつであるISCC PLUS認証を取得した。

炭素繊維プリプレグ


 また、2025年2月から、同認証に基づくマスバランス方式により製造された、炭素繊維プリプレグとガラス繊維プリプレグをラインアップした「BiOpreg#500シリーズ」のサンプルワークを開始した。

 プリプレグは、炭素繊維やガラス繊維などにマトリクス樹脂を含浸させたシート状の中間材料。これまでも同社グループは、独自の材料設計技術により、含浸させるエポキシ樹脂の一部を植物由来品に置き替えたプリプレグを販売していたが、今回新たにサンプルワークを開始する「BiOpreg#500シリーズ」は、ISCC PLUS認証を取得した東海事業所で、植物由来のエポキシ樹脂を用いて、マスバランス方式で製造するものとなっている。従来の石油由来のプリプレグと同様の性能を有し、同様の取り扱いや成形加工ができる。

 まずはスポーツ・レジャー用途から展開し、自動車の内外装材などモビリティ用途や産業用途への採用を目指す。特にモビリティ分野では、環境規制などを背景に製品のライフサイクル全体における環境負荷の低減が求められており、「BiOpreg#500シリーズ」は植物由来の原料を用いながら車体を軽量化することで、自動車のライフサイクルにおける省資源化や温室効果ガスの低減にも貢献できる素材となっている。

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