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使用済みプラスチックを化学的に分解する油化処理

ENEOSと三菱ケミカル、プラスチック油化のケミカルリサイクル設備が竣工

原材料 2025-07-04

 ENEOSと三菱ケミカルが2021年7月から三菱ケミカル茨城事業所(茨城県神栖市)で建設を進めていた、プラスチック油化事業開始に向けたケミカルリサイクル設備が完成した。

竣工式の様子


設備の外観:プラスチック油化の前処理工程


設備の外観:超臨界水熱分解による油化工程


 同設備では、外部から調達した使用済みプラスチックを、英国のMura Technology社の超臨界水熱分解技術によって化学的に分解する油化処理を行う。製造されたリサイクル生成油は、両社の既存設備である石油精製装置およびナフサクラッカーの原料として使用され、石油製品や各種化学品・プラスチックへと再製品化されることにより、サーキュラーエコノミーを実現する。

 また、同設備は持続可能な製品の国際的な認証制度のひとつであるISCC PLUS認証の取得を予定しており、リサイクル生成油を原料とする環境価値を付与した各種製品の提供が可能となる。

 両社では今後もプラスチック油化事業を通じて、カーボンニュートラル・循環型社会を実現するため、エネルギー・素材両分野のトランジションおよびサーキュラーエコノミーの推進に取り組んでいく。

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