医療機器への応用目指す
日本ゼオン、単層CNT用いたシリコーンマスターバッチ開発
原材料 2021-01-26
日本ゼオンは、単層カーボンナノチューブ(CNT)を用いてシリコーンゴムの導電性を大幅に向上させるマスターバッチを開発した。
同マスターバッチを用いたコンパウンドは、パーキンソン病や本態性振戦の症状を軽減する医療機器への応用を目指しており、米国のシリコーン分散液メーカーNovation Solutions(NovationSi)と共同研究を進めている。
今回開発したシリコーンマスターバッチは、人体に神経調節療法を実行する医療機器の部材として使用されるもの。シリコーンゴムに日本ゼオンの単層CNT「ZEONANO SG101」を練り込むことで導電性が付与される。
NovationSiはさらに同マスターバッチを用いて、「PURmix高濃度ゴム(HCR)ヘルスケアコンパウンド」を開発。単層CNTをコンパウンドに効果的に分散させることにより、硬化物の導電特性が大幅に向上している。
パーキンソン病、本態性振戦はいずれも身体の震えを症状とする疾患で、悪化すると生活にも支障が出るケースがある。特に本態性振戦は症例が多く、40歳以上の4%が発症すると言われている。これら疾患の抑制において、同シリコーンゴムは米国FDAの認可をすでに取得しており、臨床試験では、多くの患者が震えの軽減を示した。
なお、開発されたマスターバッチは日本ゼオンのグループ会社であるゼオンナノテクノロジーが販売し、HCRヘルスケアコンパウンドはNovationSiが米国限定で販売する予定となっている。
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