さまざまな成形方法に対応
信越化学工業、二次加硫を必要としない成型用シリコーンゴムを開発
原材料 2020-09-29

射出成形品見本
信越化学工業は9月28日、ミラブル型でも二次加硫を必要としない成形用シリコーンゴムを開発したと発表した。二次加硫を必要としないミラブル型のシリコーンゴムは業界初。長年培ってきた固有技術により、開発に成功した。
ミラブル型シリコーンゴムは、従来の成形方法では一次加硫を行って成形した後、成形品に残存している低分子シロキサンと、ゴム成形に使用する加硫剤の分解物を除去するため、二次加硫を行っていた。
今回開発した新製品は、従来品に比べ低分子シロキサンの含有量を大幅に低減。また一次加硫時に副生成物が発生しない付加反応型にしたことで、二次加硫の工程が不要になる。押し出し成形、トランスファー成形、カレンダー成形、プレス成形、インジェクション成形などのさまざまな成形方法に対応できる。
同社は、成形メーカーの生産性の向上と省エネルギーに貢献するとともに、成形品への異物付着防止などの要望に応えられると期待している。
同社は、2017年9月にシリコーンゴム成形のテクニカルセンター「シンエツ・モールディング・テクニカルラボラトリー」(埼玉県東松山市)を開設。同ラボラトリーでは、ミラブルインジェクション成形機を設置しており、新製品を用いた成形の実演を行うことができる。
シリコーンゴムは、耐熱性、耐寒性、耐候性、電気特性など、一般の有機系ゴムにはない数多くの優れた特性を兼ね備えており、自動車、電気・電子機器、OA機器、家電製品、日用品など、幅広い用途に使用されている。
同社は、液状型のシリコーンゴムではすでに業界に先駆けて二次加硫を必要としないLIMS(Liquid Injection Molding System=液状シリコーンゴム射出成形システム)材料を製品化しており、自動車部品を中心に幅広く使われている。
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