PAGE TOP

当面は19年1Qのアランセオ待ちか

CRの不足が深刻、採算是正などに向け価格改定の動き

原材料 2018-04-16

 日系CRメーカーは、今後の世界のCR需要が年率2%程度伸びていくと予測する。CRの世界需要は年30万トン。それが年率2%伸びると、需要は年6,000トン増加することになる。今回のアランセオの増強は約1万トンといわれており、増強分は2年ももたない計算になる。

 日系CRメーカーも増強は検討しているが、容易ではない。プラントの建設費、維持費が高く、投資金額とバランスする絵が描きにくいためだ。「どこのCRプラントも建設してから年数が経っている上、塩素を使用することもあり、維持費に精一杯の状況だ。そこに再投資となると、今の価格水準では難しい」(同)。

 ここにきて価格改定の動きも出てきた。日系CRメーカーの中には価格改定を打ち出すとともに、グレードの統廃合も進めているところがある。また、まだ価格改定を打ち出していないメーカーも検討を進めており、今後打ち出していく考えだ。「今回の価格改定では、陥没価格を中心とした採算是正と内外価格差の調整を行いたい。足元、需給逼迫の状況から、海外のCR価格は非常に高値となっており、国内価格との差が大きく開いている。この差を埋めるとともに、採算是正を行うことで、何とか再投資できる絵を描きたい」(同)。

 自動車用途に依存していた時代とは異なり、今では多方面で使用されるCR。そのため、今後の需要が大きく落ち込むことは考えにくい。需要に対応するためには投資の継続が必要だが、投資のためには採算の是正が必要になる。CRは特性のバランスの良さから、他素材への置き換えも難しい。

 工業化され80年以上が経つ、最も古い歴史を持つ合成ゴムの一つであるCRに世界の目が集まっている。

 ■CRは、耐候性や耐熱性、耐油性、耐オゾン性、耐摩耗性、難燃性、加工性、接着性等の特性についてバランスの取れた合成ゴム。ベルトやホース、自動車部品、電線被覆、橋梁ゴム支承、一般工業用品、接着剤、手袋など用途は多岐にわたる。

 世界需要は約30万トン。生産メーカーは日本のデンカ、東ソー、昭和電工のほか、アランセオ、中国メーカー2社。日系メーカー3社で世界の生産能力の3分の2を占める。

人気連載

  • a
  • 気になったので聞いてみた
  • つたえること・つたわるもの
  • ゴム業界
  • ゴム業界