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「困ったときはニシヤマ」で業績も堅調に

新年トップインタビュー/ニシヤマ社長 西山正晃氏

インタビュー 2023-01-23

 「昨今の資材、商品の値上げや深刻なモノ不足による“緊急事態”に対して、今まで関わりのなかった製品分野の問い合わせをいただくことが増えてきた。『途切れないサプライチェーン』が求められる時代にニシヤマの社会的役割が高まったのではないかと感じている」と語るニシヤマの西山正晃社長。コロナ禍の影響をあまり感じなかったという2022年の振り返りや2023年3月期の見通し等について聞いた。

 ■2022年を振り返って
 2023年3月期の売り上げは、前期比微増で380億円を超える見通しだ。しかし、仕入れ段階で原材料費やユーティリティなどメーカーの生産コストが上がっているため、値上げ要請がかなり来ている。当社で吸収できるところとして、配送方法や在庫管理でコストを抑えられるところは抑えていく。仕入れ先の要望には可能な限り応えている。また、顧客にはしっかりと説明を行い、値上げに対して理解をしていただいている。

 エネルギー価格の高騰や円安は、特に輸入品に影響を与えている。ものによっては他へ乗り換える動きも出てきているが、仕方のないことでもある。そこまでカバーしきれなかったのが正直なところだ。調達サイドとしては品不足にも陥っている。一部の商品については、材質や構造を変え、代替することで対応を図っている。

 コロナ禍で停滞し、2022年にずれ込んでいたプロジェクトも進んだ。特にITソリューショングループ関連の案件は非常に多くいただいている。一方で、さらに2023年に延期となったものも一部ある。

 2022年9月から、電気自動車(EV)充電設備を日本市場へ販売できる体制が整った。例えば、災害時にEV充電器を通して事務所の電気を賄うなど、車を蓄電池代わりにすることができる。メーカーはそれぞれ外資系と国内の企業だが、互いに補い合いながら提供を進めていく。ここまで自動車分野に近い商品を扱うのは当社としては極めて新しい展開だ。

 ■「困ったときはニシヤマ」が拡がっている感覚
 2021年から動きが顕著になったが、他社で調達できない商品を依頼されることも増えた。当社の海外拠点も団結し、依頼があった翌日には顧客へ返信ができるような対応を取ることが何度かあった。従来の仕事に、顧客の緊急要請への対応が加わった。「困ったときはニシヤマ」と理解いただけるようにもなったのではないかと思う。顧客のサプライチェーンを繋ぐ役割ができ、それらのピンチに貢献できることは、当社としても喜ばしいことだ。担当者は直接指名してもらえることがある。能力発揮のしどころで、モチベーションアップにも繋がっている。

 ■2023年の経営方針
 引き続き、当社の「ベストマッチング」をベースに、顧客のニーズを聞き出し、開発をして、挑戦していく。ある商品を単に売るだけでは衰退の一途をたどるだけだ。商社である当社は、取り組もうと思えば何でもできると思っている。社員たちには、新しいことに貪欲に取り組んでほしい。社内の各事業部の横の連携も引き続き強化していく。

 カーボンニュートラルやSDGsなど、時代に合ったものを探すことも当社の使命だと思っている。

 ■IT関連の商材は2023年の大きなチャンス
 ITソリューショングループが中心となって進めている、IT関連の商材は当社の大きなチャンスだ。ここ5~6年は種まきをしてきたが、それが顧客に認知されつつある。 既製品だけではなく、ニーズに合ったモディファイも行い、要望に応えていけるようになってきた。「はじめの一歩」を踏み出せた商品が多数ある。

 ■ベンチャーへの投資
 小型の風洞試験機を九州のベンチャー企業と組んで販売している。本格的な風洞実験をする前の段階で使用できる試験設備だ。

 その新たな動きとして、2023年1月下旬、静岡県沼津市に「風洞試験センター」を日本風洞製作所と共同で開設する。同センターは、購入検討のための製品トライアルや、一般の方でも試験装置をレンタル(有償)し、活用することが可能だ。当社としても引き続き、注力していきたい商品だ。

 ■2022年の御社を表す漢字一文字と、その理由
 2022年は、品不足に対応する能力が問われた年だった。それを考えると、備える「備」。この蓄えを元に、2023年はさらに飛躍したいと思う。

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