売上高が過去最高の417億9,500万円を達成、プロジェクトの提案や参加を強く呼びかけ
ニシヤマ、第78回ニシヤマ会を開催、124人が参加
商社 2024-06-24
ニシヤマ(西山正晃社長)は6月14日、帝国ホテル(東京都千代田区)で主要仕入先を招き「第78回ニシヤマ会」を開催した。同会には仕入先など協力会社100社から100人と同社役員・幹部社員など合計124人が参加した。
同会の冒頭、西山博務会長があいさつに立ち「ニシヤマは2024年5月で創業108年を迎え、業績も皆様に支えられ好調となっている。今回新組織の設立など、様々なお話が当社からあり、私も楽しみに聞かせてもらおうと思う」と語った。
続いて西山社長が2023年度(2023年4月~2024年3月)業績概況と2024年度(2024年4月~2025年3月)計画を発表。西山社長は、同社の経営ビジョン「他社にはない独創的な商品・サービスを行うことにより、顧客によって未来を担保される企業を目指す」は変わることなく継続していきたいとした。
2023年度の売上高は417億9,500万円で前年度比103.2%となり、過去最高となった。「各事業部の事業内容を集約すると、皆『脱炭素』という同じ方向へ向かっていると感じた。同テーマに絡んだ仕事が増加している」(西山社長)といい、①自家消費型太陽光発電や無停電電源リサイクル、風力発電用ケーブル接続材などの再生可能エネルギー電源用途の引き合いを獲得したこと、また②メタネーション設備向けCO2回収装置や水電解装置の受注、メタネーション培養装置への取り組みなど、脱炭素関連の事例について触れた。
同年度の事業部別売上高については、エネルギーシステム事業部が81億9,800万円で前年度比101.3%、鉄道システム事業部が72億7,200万円で同99.4%、産業機器システム事業部が98億1,500万円で同117.3%、電子制御システム事業部が148億1,700万円で同94.2%、国際事業部が16億9,400万円で同169.8%となり、鉄道システム事業部と電子制御システム事業部は前年度を下回った。
半導体関連については、「昨年の今頃は非常に調子が悪かったが、下期から一部の検査装置で増産の動きが活発化した。その後海外の半導体メーカーから修理対応迅速化の要求も増加したが、無事納期に合わせた対応ができた。また今年度に入ってから、特に前工程の製造関連装置も復調を見せている。そのほか半導体製造装置用極低温チラーの開発にあたり、大田区六郷に当社独自の技術開発拠点『六郷ラボ』を新設する」(同)と語った。
2024年度の売上高は419億円で前年度比100.3%を見込んでいる。「伸びが少ないと感じられるかもしれないが、数字作成時にまだ波が来る前だったため、控え目な数字となった。これはあくまで最低ラインと言える」(同)。
また2024年度の新たな取り組みとして、国際事業部の輸入・輸出グループを「国際グループ」として国内の各事業部に配置、また新たに「国際部」を設置する新体制を発表。国際部の機能として、海外拠点の統括・戦略強化と共有、各事業部に設置した国際グループの連携とサポート、国内・海外協働プロジェクトやグローバルサプライチェーンの強化を担っていく。
さらに脱炭素の一助として、本社社屋に自家消費太陽光発電装置と電気自動車(EV)充電器の設置およびEVを導入する。
長期ビジョンのターゲットである2028年に向けた取り組みが活発に
太田龍宏常務取締役営業本部長が2023~2025中期経営計画進捗について発表した。同社は中計最終年度となる2025年に売上高450億円を目指すとしている。「これは非常に高いハードルであり、達成に向けて新規分野・新規市場の開拓、これらが不可欠となる」(太田常務取締役)という。これらの開拓については、すでに多くのプロジェクトが旺盛に活動しており、「プロジェクトについては、ぜひ皆様にも参加していただきたい。また企画について要望があればぜひ検討させていただく」(同)と出席者に力強く呼びかけた。
また社会変革への追随として、同社がシステムとして脱炭素系ビジネスモデルを確立した「自家消費発電システム」が急速な伸びを示していることに触れた。同システムは自家消費太陽光発電(自家消費PV)と電気自動車(EV)充電器を掛け合わせたもので、「2021年度に3現場だったものが、2023年度には40現場と年々実績が増えており、時代のニーズを当社自身が実感している」(同)。
同社は今後2024年から2025年にかけて、中期経営計画の目標達成と同時に、長期ビジョンのターゲットである2028年を意識した取り組みを行っていく。「事業部制の2ndステージ『より強く より創造力豊かに』をモットーに、戦略とシナジーを生む組織やチーム力醸成を狙っていきたい。大きく変化していく未来へ向け、皆様の参加と共同戦線、そして歓びの共有を目指す」(同)。
十川社長が乾杯の発声
懇親会での乾杯の発声は十川ゴムの十川利男社長が務め「ニシヤマの進化のスピードについていけるよう、指導いただきたいと思う。そして2024年度が明るく素晴らしい年になることを期待したい」とあいさつし、懇親に入った。
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