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【インタビュー】藤倉ゴム工業社長森田健司氏

理念継承 海外展開強化へ

工業用品 2016-08-08


 工業用ゴム部品やゴルフ用カーボンシャフトなど幅広い製品を手掛ける藤倉ゴム工業は、今年で創業115周年。4月には森田健司常務取締役が新社長に就任し、新体制で16年度をスタートさせた。「歴史ある企業の経営を引き継ぐことに大変な重みと責任を感じる」と語る森田新社長に抱負や経営方針について聞いた。

 ■これまでの略歴
 実家が商売をしていた関係で大学では会計学を専攻し、経理志望で当社に入社したのが始まりです。入社後は希望通り経理部に配属され、出納係から銀行回り、税務申告書類を作成する主計まで、経理部のほぼ全てのポジションを経験しました。

 その後米国に赴任し、帰国後は主に1部上場プロジェクトなどを推進しました。2005年に管理本部経理部長に就任した後、昇任とともに管理本部、営業本部も統括し、12年に常務取締役を経て今年4月に社長に就任しました。

 ■米国赴任について  
 1995年から2003年の約8年間、米国に駐在しました。その間、ゴルフ用シャフトの生産拠点の立ち上げに携わり、その後の賃金上昇等により不採算となった同拠点をR&D及び販売拠点へと転身させました。私は元来引っ込み思案な性格なのですが、米国人には意見をはっきり言わないと信用されません。この期間の経験で、自身が大きく変化したと感じています。

 ■社長就任の抱負
 当社は今年で創業115周年を迎えます。ここまで続けてこられたのは、ひとえにこれまで支えてくださったお客様及び株主の皆様をはじめ、諸先輩方、社員の皆がバトンを繋いで来てくれたからであり、それを受け継ぐことに大変な重みと責任を感じています。当社の経営理念である「技術・創造・いきいきコミュニケーション」を継承し、現中期経営計画(3カ年)の推進と来年度からスタートする第5次中期経営計画の策定に尽力していきます。

 ■中期経営計画
 今期は第4次中期経営計画の最終年度にあたり、現中計の目標を達成するとともに、第5次中計の策定を進めることが大きなテーマです。当社では海外の製造拠点の強化を進めており、第5次中計には現拠点の日本・中国・米国・ベトナムに次ぐ工業用品を中心とした5番目の拠点設立を織り込んでいきます。7月からプロジェクトチームを立ち上げ、調査・選定を開始しており、第5次中計の最終年度(19年度)には稼働させたい考えです。

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