図面アップロードで即時見積もりが可能に
バルカー、フッ素樹脂加工品のデジタル調達サービス開始
工業用品 2024-03-08
バルカーは3月5日、フッ素樹脂加工品の図面をアップロードするだけで即時に見積もりが得られる、デジタル調達サービス「Quick Value(クイックバリュー)」をリリース。同日、本社(東京都品川区)で会見を開き、デモンストレーションを交えて新サービスをアピールした。
クイックバリューは、クラウドにアップロードされた部品図面の加工情報をAIにより統計解析し、バルカーがパートナーシップを結ぶ加工会社(加工パートナー)の工場・加工データ(設備、加工種別、加工数、納期)と組み合わせることで、価格・納期の最適な見積もりを即時提示することができる。
開発の背景にあるのが、製造業における購買調達部門のDX(デジタルフォーメーション)化の遅れ。特に図面をもとにした加工部品の調達は、製造する部品の加工方法と使用材料とのマッチングを把握し、見積もり業務ができる特定の人の作業に頼らざるを得ない現状にある。さらに部品加工側でも、近年の半導体業界の急激な需要拡大にともない、フッ素樹脂加工工場の負荷が高まっており、見積もりの効率化、供給の最適化が求められていた。
今回発表した新サービスはこの課題を解消するもので、製造(調達)側、部品加工側の双方にメリットがある。部品加工側では、見積もりに対するFAX・メールでのやり取りや多大な時間をかけての分析・解析、見積もりを出した結果、受注に至らないという膨大な業務ロスを解消できる。
製造(調達)側では、相見積もりをする際に各加工会社に図面を送る手間が省ける。一度のアップロードで最適見積もりが原則2時間以内に提示され、良ければそのまま発注、調達まで一貫したサポートを受けることができる。図面は2D図面、3Dモデルのいずれも可能。加工方法は切削、溶接にも対応する。個数を変更しての再見積もりも簡単に行え、サービス料金は一切かからない。
価格・納期の即時提示を可能にしているのがフッ素樹脂素材を供給するバルカーならではの強み。「通常の見積もりでは原材料の入手がネックとなり、はっきりとした提示が難しい。特殊フッ素樹脂素材を加工パートナーに供給し、70年にわたる蓄積された情報をベースにしている当社だからこそのサービスとなっている」(バルカー)。
同社では、今後も同サービスを進化させていく。今年はフッ素樹脂の情報の蓄積と深掘りで同サービスのAIを強化する。2025年以降は多言語化し、グローバル展開するとともに他のエンプラ領域にも事業を拡大。2026年以降はカスタム品にも対応できるよう開発を進めていく方針。
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