【新年インタビュー】倉敷化工岡田学社長
本社工場の機能強化と海外拠点の充実に取組む
工業用品 2017-01-17
2023年までに日本有数のエクセレントカンパニーになることを目指して「世界で通用する生産供給体制と高収益体質の確立を目指す」と語る倉敷化工の岡田学社長。成長戦略の一環として、将来を担う有望社員を社長補佐に任命して鍛える「経営トップシャドー制度」など人財育成にも意欲的だ。
■グローバル生産供給体制の強化
本社工場の機能強化と海外生産拠点の充実に取り組んでいます。
本社工場内には工場建屋が5つあります。このうち50年前に建てたものについて、柱と屋根を残してリニューアルし、最新設備や技術を導入しマザー工場としての機能を強化します。具体的には2014年に耐震工事に着手し、17年度中に完了する予定です。16年には計画順序生産とモノ造り革新技術への取り組みを開始しました。これにより金具化成処理の品質や精密ゴム練技術の向上をはかり、ばらつきの少ない製品の生産が可能になります。
海外では、20年前に設立したタイ工場、13年前に設立した中国工場をはじめ、14年にメキシコ工場を立ち上げました。また15年にはインドと中国のローカル企業に対して技術指導を開始しました。これは新たなビジネスとして拡大していきたいと思っています。
■高収益体質の確立
工場の生産性向上だけでなく、購入品調達コストの低減や間接業務を改善することで、高収益体質の会社にしていきます。当社の親会社であるマツダが主宰している改善活動J-ABCを導入し、国内だけでなく海外拠点にも展開することで、グローバルで改善を進めています。14年には、海外拠点を含めたJ-ABCのグローバル大会を開催しました。15年には海外部品を含めた調達・物流最適化モデル活動を開始しました。16年にはグローバル生産会議を始め、2週間に1回会議を行い、生産性やコスト、品質について拠点間で情報・生産活動の共有化をはかっています。
今年は調達部門の改善にもメスを入れ、グローバル規模で戦略的に原料購入を行っていきます。
■マーケティングと先進技術開発
研究開発の拠点として、技術研究所を14年に新設しました。設備を整え20人の人員でスタートし、現在は30人に拡充しています。また16年にはマツダ技術研究所と一体となって新技術テーマへの取り組みを開始しました。
受注効率向上と外販拡大にも着手しました。当社はマツダとの取引が自動車部品事業売上高の8割を占めていますが、他の自動車メーカーへの販売も拡大したいと考えています。
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