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2020年3月期業績

バンドー化学、自動車部品事業が減収減益

工業用品 2020-05-13

 バンドー化学が5月12日に発表した2020年3月期業績は、売上収益が902億4,700万円で前期比4.3%減、コア営業利益が52億5,200万円で同19.2%減、営業利益が20億5,600万円で同69.8%減、純利益(親会社の所有者に帰属する当期利益)が6億8,200万円で同87.5%減となった。コア営業利益の増減要因としては、売上原価率の良化により6億600万円、為替影響による販管費の減少により2億2,300万円の増益となったが、売上減少による粗利減少で8億3,800万円、為替影響による粗利減少で2億6,500万円、販管費の増加により9億7,700万円の減益となった。

 セグメント別にみると、自動車部品事業は売上収益が389億5,300万円で同6.5%減、コア営業利益が21億2,900万円で同33.1%減。国内では補修市場向け新商材が伸長したが、自動車メーカー向け補機駆動用伝動ベルトや補機駆動用伝動システム製品の販売が減少したことで、売上収益が減少した。

 海外は欧米、中国、アジアとも減少。米国と中国は補修品の販売は伸長したが、自動車メーカー向けが減少。アジアは、タイで補機駆動用伝動ベルトや補機駆動用伝動システム製品の販売が減少、インドでスクーター用変速ベルトの販売が減少した。

 産業資材事業は売上収益が327億6,500万円で同7.5%減、コア営業利益が21億9,500万円で同2.5%増。一般産業用伝動ベルトは、国内では機械受注の減速傾向により産業機械用伝動ベルトの販売が減少。海外は、米国とトルコで産業機械用伝動ベルトの販売が減少。中国とアジア地域では農業機械用伝動ベルトの販売が減少した。運搬ベルトは国内で大型案件の増加により鉄鋼向けコンベヤベルトの販売が増加。また物流機器向けで樹脂コンベヤベルトの販売が増加した。

 高機能エラストマー製品事業は売上収益が136億8,500万円で同6.4%減、コア営業利益が3億3,300万円で同45.9%減。機能フイルム製品は医療用や建築資材用フイルムの販売は増加したが、工業資材用フイルムや装飾表示製品が減少した。

 精密機能部品は精密ベルトの販売が減少した。

 ロボット関連デバイス事業や電子資材事業、医療機器事業などを含むその他事業は、売上収益が55億7,500万円で同43.7%増、コア営業利益が5億9,500万円で同12.2%増となった。

 2021年3月期業績予想は、新型コロナウイルス感染拡大が国内外の経済に大きく影響しているため、現時点で合理的な算定・予想が困難として発表していない。

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