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2020年3月期第3四半期業績

オカモト、産業用製品は減収減益、生活用品は減収増益

工業用品 2020-02-07

 オカモトが2月7日に発表した2020年3月期第3四半期(2019年4~12月)業績は、売上高が702億5,400万円で前年同期比1.0%減、営業利益が66億3,700万円で同11.5%減、経常利益が76億1,200万円で同12.3%減、純利益が35億2,300万円で同43.5%減となった。

 セグメント別でみると、産業用製品は、売上高が448億8,000万円で同1.5%減、営業利益が24億2,600万円で同29.9%減。

 一般用フイルムは市況低迷で減収。工業用フイルムは海外用途の市況落ち込みで減収。建材用フイルムは自動車加飾用が中国市況低迷の影響で減収。多層フイルムは工業材料向けおよび医療向けの需要が堅調に推移し増収。壁紙は価格戦略の推進および新規物件の取り込みで増収。農業用フイルムは作物価格の低迷で横ばい。自動車内装材は北米市場の悪化および中国向け商材の現地生産品との競争激化で減収。フレキシブルコンテナは福島工場被災で横ばい。粘着テープは台風による窓割れ防止対策用として養生テープの販売増で増収。工業用テープは自動車向け製品の需要低調で横ばい。食品衛生用品は業務用ラップが福島工場被災で減収。食品用脱水・吸水シートのピチット製品は東北地区の漁獲高減少で微増収。研磨布紙等は研磨材が半導体向けの受注が減少し、研磨布紙は鉄鋼関連や住宅関連向けが市況の低迷で減収となった。

 生活用品は売上高が252億100万円で同0.2%減、営業利益が55億4,800万円で同4.1%増。

 コンドームはオカモトゼロワンを中心とする薄物商品が依然として堅調で微増収。浣腸は国内市場での低迷で減収。除湿剤は福島工場被災で減収。カイロは暖冬の影響で減収。手袋は炊事用が新製品発売により堅調に推移したが、その他の作業用途向けが低調で減収。メディカル製品は滅菌器が歯科関連を中心に堅調に推移、プローブカバーは新製品発売が寄与し増収。ブーツおよび雨衣は降雨量および降雪量減少の影響で減収。シューズは減収となった。

 物流受託事業および太陽光発電事業を含むその他は売上高が28億6,900万円で同4.8%減、営業利益が1億9,000万円で同36.7%減となった。

 通期業績予想を発表
 同社は同日、2019年10月に発生した台風19号による福島工場の被災で発表を見送っていた2020年3月期通期業績予想を発表した。業績予想には、福島工場における固定資産の原状回復費用および棚卸資産の被害などにより27億2,400万円を「災害による損失」として計上。損失額には災害損失引当金繰入額19億4,500万円を含めており、現時点で合理的な見積もりが可能な範囲における見積もり額を計上している。

 2020年3月期通期業績予想は、売上高910億円で前期比2.9%減、営業利益68億円で同21.6%減、経常利益80億円で同20.0%減、純利益35億円で同45.5%減を計画している。

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