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物流分野に背抜手袋展開

ミドリ安全、ATG(スリランカ)の総代理店に

工業用品 2016-10-12

ミドリ安全の安田取締役(右)とATG社のジョーン・テイラーチェアマン

ミドリ安全の安田取締役(右)とATG社のジョーン・テイラーチェアマン


 安全靴や作業着等を製造・販売するミドリ安全は10月5日に東京・広尾の本社で会見し、スリランカのグローバル手袋メーカーのアドバンスト・テクノロジー・グローブ社(ATG)と日本の総代理店契約を締結、同日調印式を行った。当日はミドリ安全から安田一成取締役セフティ&ヘルス統括部統括部長、ATG社からジョーン・テイラーチェアマン兼CEOらが出席した。

 総代理店契約は、ミドリ安全が重要事業と位置づけるグローブ事業において、これまでの製造業中心の販売から、さらなる売り上げ拡大を図るため、物流・倉庫・建設業などの第3次産業にまで市場展開の幅を広げることを目的としたもの。

 ATG社では世界のグローバル企業に既に各種手袋を導入し、製品のコストパフォーマンスや品質、新技術の導入などで高い評価を得ており、ミドリ安全では日本市場未導入だったATG社の製品を同分野に投入することでさらなる販売拡大を図る。

 特に酷暑など過酷な環境が多い作業現場では、手袋に「通気性」が求められていることから、発汗減少量を31%抑えた最新グローブ「MaxiFlex」シリーズを中心に展開していく方針。

 ATG社ではこれまで、各地域のニーズを取り込んだ新製品を投入しており、「日本市場に適したユニークな商品の開発・投入についても、ミドリ安全とともに進めていきたい」(ATG社)考えだ。

 契約は10月1日からの2年間だが、双方延長を視野に入れ、長期間のパトーナーシップを希望している。ATG社製品の中期売上目標は10年以内で10億円。 

 調印式終了後、ミドリ安全の安田取締役は「製造業は重要市場であることに変わりはないが、労働人口の流れから第3次産業への進出は不可欠。ATG社のイノベーティブな商品を販売することで、新市場でも大きな需要を開拓していく」と決意を述べた。

 またATG社のテイラーチェアマンは「市場の大きい日本で相応しい代理店を探すことが長年の望みだった。ミドリ安全と手を結ぶことができ、最高の品質標準を継続的に提供できる体制が整った」とあいさつした。

 ATG社は1992年設立、本社はスリランカ。プロセス別施設群に3000人が従事、一貫生産を行っている。年間生産量は8000万双以上。欧州、米国、豪州など30カ国に製品展開している。

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