ハイドロスキャンド社と販売店契約
住友理工が高圧ホースで欧州市場参入
工業用品 2016-01-18
住友理工は1月14日、高圧ホースの販売でスウェーデンのハイドロスキャンド社(本社・ストックホルム)と独占的販売店契約を締結したと発表した。これにより住友理工は、欧州を中心とした43カ国で高圧ホースの販売展開が可能となる。なお、産業用ホース事業で欧州市場への本格参入は初となる。
ハイドロスキャンド社は1969年11月に設立して以来、欧州全域に展開するホースアセンブリー企業。主に産業用機械や建機向けの高圧ホースを扱っている。店舗での販売・補修に加えて、サービスカーで現地対応を行うなど幅広いサービスを提供している。今後、より高品質・高性能な製品への需要に対応するため、住友理工製品の取り扱いを始めるもの。
両社は1月13日、名古屋市内の住友理工グローバル本社で調印式を行った。ハイドロスキャンド社創業者のビョーン・ホルムストロム会長とマッツ・ニールソンCEO、住友理工の西村義明会長兼CEO、松井徹社長兼COOらが出席し、契約書に署名した。
ホルムストロム会長は「我々を欧州でのパートナーに選んでもらえたことは大きな誇り。契約締結は両社の事業にとって大きな価値を持つと確信している」、松井社長は「グローバルマーケットへのさらなる進出を目指す我々にとっても大きなステップ。この協業により、欧州市場のトレンドに見合ったコスト・品質の製品を供給し、事業の拡大を強力に推進したい」とあいさつした。
住友理工は、中期経営計画で産業資材分野におけるグローバル拡販の強化を掲げ、これまでに国内外で産業用ホース事業の生産基盤を強化してきた。04年に海外初の生産拠点として中国・合肥に東海橡塑(合肥)有限公司を、11年にはインドにトウカイ・インペリアル・ハイドロリクス・インディアをそれぞれ立ち上げた。さらに13年には京都府綾部市に、グローバル・マザー工場となるTRI京都を設立。日本、中国、インドでのグローバル供給体制が整った今、欧州での本格的な市場開拓へと乗り出すことになった。
■ハイドロスキャンド社の概要
▽事業内容=高圧ホースのアセンブリー(組み立て)・販売、アフターサービスの提供▽資本金=1000万SEK(スウェーデン・クローナ)▽設立=1969年11月▽従業員数=約1000人(15年12月現在)▽店舗数=185店(同)▽売上高=約1億8500万ユーロ(14年度実績)
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