【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、円安で堅調、上海高止まり
連載 2026-02-09
マーケットエッジ株式会社代表取締役 小菅 努
OSE天然ゴム先物相場(中心限月)は1キロ=334.60円で下げ一服となった後、350円水準まで切り返す展開となった。調整売りを誘っていた急激な円高圧力が一服したことで、押し目買い優勢の展開になっている。上海ゴム相場は高値圏で明確な方向性を打ち出せない中、主に為替要因で安値修正の動きが優勢になった。

上海ゴム先物相場は、1トン=1万6,000元台前半をコアに、ほぼ横ばいの展開となった。1月30日には1万6,970元まで急伸していたが、2月に入ってからは上げ一服となっている。一方で、1万6,000元割れから値を崩すような動きはみられず、方向性を欠く展開になった。
2月入りしたことで、東南アジアではウインタリング(落葉期)による減産圧力が徐々に強化されていることはポジティブだ。時間の経過とともに生産量が落ち込んでいく見通しであり、季節要因では年間で最も需給がタイト化する時期に向かうことになる。2月時点で大規模な減産圧力が想定されているわけではないが、季節要因が供給量を抑制し、相場を下支えする時期を迎えていることは支援材料になった。
また、中国では2月15~23日が春節(旧正月)の連休になるため、工場などが原材料の在庫手当てを強化する時期を迎えていることはポジティブ。ただし、すでに対応が一巡しつつあるとの見方もあり、需要サイドの要因で上海ゴム相場を大きく押し上げるような動きはみられなかった。1月末にかけての上昇地合で、すでに織り込み済であり、逆に連休中の需要減への警戒感も浮上し始めている。
一方、上海ゴム相場の高値圏での売買を支援しているのは、引き続き上海ブタジエンゴム相場が上げ一服後も高止まりしている影響だ。原油相場の急騰が一服した後も高止まりしていることで、合成ゴム相場の下値が高く、天然ゴム相場も底固さが目立つ展開となっている。米国とイランとの緊張関係が、原油相場の高止まりを促した。2月6日に米国とイランの高官級協議が行われるが、それを受けて2月の原油相場がどのような値動きをみせるのかが注目される。
上海ゴム相場の値動きが鈍化する中、OSEゴム相場はドル/円相場との連動性も強めている。2月8日に衆議院選挙を控えているが、各種世論調査では自民党の優勢が報じられた。このため、高市政権の「積極財政」が続くとの見方が、株高・円安を促した。ドル/円相場は1ドル=152.08円をボトムに、157円台前半まで切り返した。為替要因だけでも、円建てゴム相場の値上がりが支持される環境になった。実際の選挙結果を受けて、為替相場の反応も注目される。
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