【特集】ゴム企業の環境活動・環境対応製品
バンドー化学、新入社員教育に環境ボランティア導入
工業用品 2017-07-07
バンドー化学は、環境にやさしいものづくりを通じて、社会の発展に貢献していくことを、環境貢献活動の基本方針にしている。同社が環境貢献活動の中で、積極的に取り組んでいるのが廃棄物処理量の抑制やCO2排出量の削減、生物多様性に関する活動。
廃棄物処理量については、06年に国内全工場と本社でゼロエミッションを達成し、それ以降、継続している。エネルギーの有効活用という点では、高効率化設備への更新に積極的に取り組んでいる。CO2排出量については、照明設備のLED化推進や太陽光発電の設置、設備の高効率化に取り組んでいる。また環境省が主催する「ライトダウンキャンペーン」にも継続して参加している。
生物多様性に関する取り組みでは、足利工場が足利市の環境活動に参画し、鮭の卵から稚魚を育て、渡良瀬川に放流するという活動を2014年から実施している。鮭は4年ほどで成長し放流した川に帰って来るため、鮭の遡上を楽しみに継続して参加している人も多いという。その他の工場においても地域に根ざした多様な環境貢献活動を継続している。環境への取り組みは一過性のものでなく、継続することが重要である、というのが同社の考えだ。
同社では新入社員教育プログラムのひとつとして環境ボランティアを導入している。2017年度は農業ボランティア研修を兵庫県丹波市で実施。新入社員24人が4月12-14日まで2泊3日で農作業を体験した。この研修は、農作業を通して自然の大切さを実感し、共同作業の中から責任感や協力してモノを成し遂げることの重要性を学ぶことを目的にしている。新人研修では、2014年から創業者である阪東直三郎氏のお墓がある兵庫県篠山市の小林寺で墓参りと座禅修行を実施。創業者をしのびながらバンドー化学の歴史を学んでもらうことを目的にしている。
アメリカ、タイ、韓国、ベトナムなどの同社の海外拠点でも地域社会と共生すべく、地元の小学校への寄付や清掃活動など、それぞれ積極的に活動している。
同社では、環境貢献製品の開発にも積極的で、「環境・省エネ・高機能」をキーワードとして既存製品の改良や次世代を見据えた新製品開発にも取り組んでいる。伝動ベルトでは、省エネ大賞を受賞した平ベルト駆動システム「HFDシステム」や「高負荷対応Vリブドベルト」を開発。コンベヤベルトでは、耐油・耐摩耗・難燃性に優れたバイオマス発電プラント専用搬送ベルト「BANDO FR-BIOS」や難燃耐熱コンベヤベルト「FR7000シリーズ」などの新製品を相次いで発売している。
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