【新年トップインタビュー】
タイガースポリマー社長渡辺健太郎氏、「選択と集中をはかり一人当たり利益の向上めざす」
工業用品 2018-01-10
18年度を初年度とする3カ年の新中計では、「利益重視の経営をさらに徹底する」と語るタイガースポリマーの渡辺健太郎社長。「選択と集中を進め、利益の上げられる製品を集中して販売していく」という。今年は創業80周年、節目の年に新中計をスタートし、さらなる成長をめざす。
■18年3月期上期業績と通期業績見込み
上期連結売上高は前年同期比9%増。全般的に好調で、ホース、シートとも満遍なく販売が増えている。特にインフラ関連のホース、半導体製造装置向けホース、シートが好調だった。海外は自動車部品が好調だった。主要顧客の生産が好調だったので、当社の売上高も伸びた。利益は原材料の高騰や労務費の増加により微増にとどまった。生産が好調で、残業が増加したこともあり人件費がかさんだ。
足元の状況を見ると、上期に引き続き、10月、11月も高水準だ。しかし前年同期が好業績だったため若干の減収となった。16年の下期から業績が回復したため、この下期は上期ほどの伸び率にはならない。通期業績は売上高は順調に推移しているが、原材料高と米国子会社が収益面で足をひっぱる恐れがあるので、予断を許さない。
■海外拠点の状況
米州、東南アジア、中国とも売上高はおおむね順調。特に中国が好調。アメリカでの産業用ホースの販売が若干減少した以外は、みな増収となった。
マレーシア子会社は2ケタ増収。家電用ホースの販売が大きく伸びた。中国は家電用ホースと自動車部品を生産する杭州の子会社と、自動車部品を生産する広州子会社がともに2ケタ増収だった。メキシコ子会社は16年は不振だったが、17年は回復し2ケタの大幅増収になった。米国は自動車部品を製造・販売するTPMの業績が振るわなかった。同社は18年度は業績が回復する見通しだ。産業用ホースを製造・販売するTFCは17年は若干減収の見込みだが、18年は増収増益を見込んでいる。同社は新しい工場を購入し、現工場から設備を移転する計画で、18年5月には稼働する予定だ。これにより生産能力が2-3割アップする。現工場の生産能力では、米国市場での旺盛な需要に対応しきれないため、新しい工場を購入した。
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