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今期方針「変化に臆せず挑戦続ける」

【新社長インタビュー】大成興業社長若松良太氏、責任感と誇りを持てる会社に

商社 2017-09-11


 ■経営方針
 年度初めの6月に今期の経営方針「変化を進化につなげるべく挑戦しつづけよう」を発表した。現在は国際情勢や技術進歩の面でも大きな変化の渦中にあるが、社内的にも社長交代や取締役総務部長の退任、前年の取締役営業部長の急逝など大きな変化があった。今期方針はこの様な変化に臆せず、しっかりと向き合い挑戦していこうという意思を表明したもの。

 具体的には①顧客満足②品質③効率化・最適化④独自技術⑤新規開拓⑥人材力の向上⑦環境保全活動―の7つの挑戦項目を掲げ、特に①②③の実施は徹底する。各部署内でより具体的な行動目標に落とし込み、今期からはそれを冊子化し、社員全員に配布することで達成へのモチベーションを高めている。

 ■現在の課題
 主に3つの課題点がある。ひとつ目は営業における情報の共有化で、これが不十分なために担当が変わった際等に情報をスムーズに伝達出来ていないのが現状だ。現在は専用ツールを作成し、各営業マンが情報を入力・更新することで共有化を進めている。社内全体で情報を蓄積していくことで、いずれは新規開拓にも活用していきたい。

 二つ目はクレームゼロへの取り組み。少ないが営業・製造ともに小さなミスがある。昨年に「生きた手順書」を作成するとともに、数年前からルールの明確化や工場内、倉庫内の改善を目的とした3K3定活動に取り組んでいるが、もう一度基本的な部分から見直し、さらなる高品質を目指していく。

 三つ目は人材の確保。特に新治工場での採用が困難になっている。現在はリクルート活動を強化しているほか、製造現場でも女性や高齢者の方でも作業可能な樹脂ホースの自動挿入機を導入するなど、労働環境改善にも取り組んでいる。

 ■17年5月期業績および18年5月期業績計画
 17年5月期は売上高13億5,800万円で前期比8.6%増となり、増収増益と好調だった。建設業界が復調し、特に橋梁やトンネル整備などに使用される高所作業車の旺盛な需要が持続している。また電力・通信関連の交換需要も好調だったほか、削岩機向けのOEMホースの販売も業績に寄与した。

 18年5月期はチャレンジ目標として、売上高14億円で同4%増を掲げている。8月に建機の排ガス規制による駆け込み需要があり、その反動で9月以降は前年同期並みに落ち着いてくると予測しているが、目標達成に向けて全力で取り組みたい。

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