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「儲かる植物工場ビジネス」

司ゴム電材小泉社長がプレゼン

商社 2017-01-05

新オアシス式植物栽培システムを展示


 司ゴム電材は16年12月14-16日、東京ビッグサイトで開催された青果物の生産・加工・流通等に関する専門展示会「アグロ・イノベーション2016」に出展するとともに、同展でアピールした新しい植物工場ビジネスに関し、同社の小泉徹洋社長が同16日、プレゼンテーションを行った。タイトルは「日本国内における儲かる植物工場ビジネス―新オアシス式植物栽培システム」。

 小泉社長は冒頭、国内の植物工場ビジネスの背景を説明。その中で太陽光を使わずLEDや蛍光灯の人工光を用いた完全人工光型植物工場、特にリーフレタスなどの葉物野菜が主流の5000株/日以上の大型植物工場は、①歩留まりが悪い②低販売価格、売れ残り③初期設備のコストが非常に高くなる、という理由から採算面でかなり厳しい状況にあると説明した。

 こうした課題をクリアすれば、完全人工光型は①季節や天候のリスクに左右されない、②無農薬栽培、③LED波長調整により、栽培物のパラメータをコントロールし栄養成分の調整が可能、④毎日の安定した連続収穫が可能、というメリットがあるとしている。「理論値としては露地栽培の100倍の土地生産性を持つ」(小泉社長)という。

 そこで今回、植物工場における新しいビジネスモデルとして、「新オアシス式植物栽培システム」を紹介した。同システムは、小型工場(300-1,000株/日)に特化しており、「地産地消で都会でも、離島でも成立し、消費の隣でつくることが可能」(同)としている。採算面では、①コスト削減②設備償却費の削減③歩留まり向上、安定化④販路の安定確保につながる。

 同システムの販売展開については、栽培設備設計・開発・施工・監理・保守と栽培システムの販売は司ゴム電材グループ、栽培技術・設備の開発研究と指導はオアシスが行う。司ゴム電材グループは、全国に板金組立工場を持つため、植物工場ラック(栽培設備)の設計開発、製造、施工などを主に担当する。

 小泉社長は「キーワードは小型植物工場で、収穫歩留まりは95%以上、品質で勝負、初期投資コストや運送費コストが大幅削減できる、まさに儲かるビジネスであり、それを可能にするのが新オアシス式植物栽培システムである」と締めくくった。

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