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自動運転や電動化に適応

コンチネンタルタイヤ、2つのタイヤ新技術を発表

タイヤ 2017-09-27


 コンチネンタルタイヤは9月12日、より高い安全性と快適性につながる2つのタイヤ新技術を発表した。新技術はタイヤの状態を常時監視し、路面条件に合わせてタイヤの性能特性を適応させるもので、ContiSense(コンチセンス)とContiAdapt(コンチアダプト)の2種。17年のフランクフルトモーターショーで初めて展示された。

 「コンチセンス」は、ゴムベースのセンサーがタイヤのトレッドの深さと温度を常時監視し、測定値が規定値をはずれるとドライバーへとただちに警告するもの。トレッドに異物が刺さった場合はタイヤ内の電気回路が閉じられ、緊急警報を発する。これにより、空気圧が下がり始めてからドライバーに通知する従来のシステムよりも迅速に反応できる。

 将来的には独立して利用できるセンサーを追加する予定で、温度や積雪の有無など路面情報をタイヤが「感じ取り」、ドライバーに知らせるとともにデータを車載エレクトロニクスやスマホなどへ伝送することも可能になるという。

 一方のコンチアダプトは、ホイールに組み込まれたマイクロコンプレッサーを利用し、リム幅を変えることでタイヤの空気圧を調整する。これにより、安全性と快適性の決定的な要因となる接地面積をあらゆる路面条件下に調整。4つの接地面積の組み合わせにより様々な条件の路面で優れた適応性を発揮、滑りやすい路面でも理想的なグリップを発揮する。

 これらの新技術は自動車の自動運転と電動化のニーズにタイヤを適応させることがコンセプト。タイヤの転がり抵抗低減による電気自動車の航続距離延長や、ドライバー個人の好みや天候の急変にタイヤを対応させることが可能になることから、同社ではモビリティの未来を明るくするソリューションであると考えている。

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