農家の収益性向上に貢献
住友ゴム工業、持続可能な天然ゴム調達に向けて小規模農家支援プログラムを実施
タイヤ New! 2026-05-07
住友ゴムグループの天然ゴム調達会社であるSUMITOMO RUBBER SINGAPOREは、サプライチェーンにおける同社グループのパートナーで、天然ゴムの生産・流通を手掛けるHalcyon Agri Corporation(シンガポール、ハルシオン・アグリ)の天然ゴム加工会社であるHok Tongと共同で、2022年からインドネシア南スマトラにおいて天然ゴム農家を支援する「Traceability and Transparency Pilot Project(SNRプロジェクト)」を実施してきた。

天然ゴム農家への肥料など農業資材提供の様子
同取り組みにより、天然ゴムの生産性が向上し、生産者(農家)の収益改善に繋がった。また、同じ農地で安定した収入を得られるようになったことで、農園を拡大する必要性が低下し、農園拡大に伴う森林減少の抑制にも寄与している。
同社グループの持続可能な事業活動において、天然ゴムをはじめとする自然資本は不可欠な基盤となっている。同社グループでは、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)の提言に基づき、事業活動における自然資本への依存と影響ならびにそれに伴うリスク・機会の特定・評価を進め、その対応を推進している。その中でも、天然ゴムについては、「持続可能な資源」として将来にわたり活用していくことを重要な経営課題の一つと位置付けている。
天然ゴムは、タイヤをはじめとするモビリティ産業に欠かせない重要な原材料。一方で、その生産の多くは大規模プランテーションではなく、小規模農家が担っており、栽培方法や加工技術に関する知識不足などによる生産性および品質の低下、さらには収入の不安定さが、農園拡大による森林減少や生産地域の社会課題に繋がるリスクがあることを認識している。こうしたリスクへの対応の一つとして、同社グループでは、小規模農家の生産性向上と生活水準改善を目的とした支援活動を実施している。
同プロジェクトでは、ハルシオン・アグリと協働し、天然ゴムのトレーサビリティおよび透明性の向上に加え、インドネシア南スマトラにおいて生産者(農家)の生活水準改善を目的とした支援を行ってきた。
天然ゴムに特化した環境・社会的リスク評価ツール「RubberWay」によって当該地区でリスクとして抽出された、賃金水準および農業慣行に対するリスク緩和措置の一環として、天然ゴム農家の生産状況の実態調査や原料の流通経路の把握に加えて、農家に対する生産性向上技術の研修を実施、肥料の提供や施肥技術の指導などの支援を行行った。
2022年から2025年まで(新型コロナウイルス感染症による一時的な中断期間を含む)の約3年間にわたり、1,000件を超える農家に対して支援を実施。現地での対面による農業技術指導を重ねることで、農家との円滑な意思疎通や信頼関係の構築に繋がった。これらの取り組みを通して,対象地域における天然ゴムの収量は最大約19%増加し、農家の収益も約25%向上するなど、生産性と生活水準の両面で顕著な改善効果が確認された。








