【新年インタビュー】住友ゴム工業池田育嗣社長
「世界3極体制に移行しグローバル経営が強固になった」
タイヤ 2017-01-06

「2016年は競合他社との競争激化や円高の進行で厳しい年だった」と語る住友ゴム工業の池田育嗣社長。そんな中、2017年は長期ビジョンの目標達成に向けて、欧米事業の拡大等に取り組んでいく。
■タイヤ事業
これまでの日本本社集中体制から、アジア・大洋州本部、欧州・アフリカ本部、米州本部の3極体制とし、日本はグローバル本社として、3極のフォローとサポートをする体制に移行しました。各拠点間の連携を密にし、エリアごとの特性に応じた製販一体となった施策を急ピッチで進めています。意思決定のスピードが従来よりも向上したことで、グローバル経営体制がより強固になり、今後の大きな飛躍につながると考えています。
■米州市場での取り組み
生産面では、米国工場は需要の多いSUV用タイヤを中心に、乗用車用(PC)・ライトトラック用(LT)タイヤの生産能力を現在の日産5,000本から2019年末に1万本に拡大し、北米市場で高付加価値タイヤの拡販をはかります。ブラジル工場は、需要増加が見込めるトラック・バス用(TB)タイヤの安定供給と為替リスク回避のため、同タイヤの現地生産に向け準備を進めています。2019年3月から生産を開始する予定で、生産能力は日産500本です。PC・LTタイヤについても増強を計画しており、2019年末に現在の日産1万5,000本から1万8,000本に拡大し、南米市場での競争力向上につなげていきます。ブラジル工場は今年中に黒字化する見通しです。
開発体制に関しては、米国テクニカルセンターが今年1月に本格稼働します。また従来は二輪車用タイヤの評価を行っていた米国タイヤテストコースについても、今年3月から四輪車用タイヤの評価を開始します。これら開発・評価体制の強化により、米州市場で商品力の高いタイヤをスピーディーに市場投入する現地開発体制が整います。
技術開発については、新技術や基本技術は日本で開発を進め、各市場に対応した技術に関しては、現地拠点で開発するよう棲み分けていきます。
■欧州・アフリカ市場での展開
トルコ工場は生産能力が順調に拡大しており、2019年末には日産3万本になる見込みです。当社独自の太陽工法による高性能タイヤの欧州市場への供給能力強化が着実に進んでいます。
南アフリカ工場でも、PC・SUV用の高性能タイヤを中心とした能力増強により、2017年末には現在の日産1万本から1万4,500本へと拡大します。新たにTBタイヤの生産設備導入を決定しており、2018年7月に日産750本で生産開始する予定です。これらによりアフリカ市場での一層の販売強化をはかります。南ア工場は黒字で推移しています。
開発・販売体制については、より機能的な体制構築のため2018年1月に欧州の開発・販売・技術サービスを行うグループ会社3社を1カ所に集約します。16年4月にドイツ・ハナウ市に土地を取得しており、この敷地内に欧州テクニカルセンターを2017年8月に本格稼働させる予定です。これにより欧州・アフリカ市場で商品力の高いタイヤを投入する体制が整います。
販売面では、従来のドイツ中心の販売体制から欧州全域で国別の販売戦略をとる体制に変更し、顧客拡大をはかります。
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