持続可能な天然ゴムのサプライチェーンを促進、透明性向上を目指す
ミシュランとコンチネンタル、Smagの3社がスマホアプリ「Rubberway」開発に特化した合弁会社を設立
タイヤ 2019-10-03
ミシュランが10月3日、コンチネンタル、農業用ソフトウェアの開発大手のSmagと、天然ゴムのサプライチェーンをマッピングするスマートフォン用アプリケーションソフト「Rubberway(ラバーウェイ)」の技術開発と展開に特化した合弁会社を設立すると発表した。新会社は2019年末までに事業を開始する予定。
Rubberwayは、持続可能な天然ゴムのグローバルプラットフォーム(GPSNR=Global Platform for Sustainable Natural Rubber)の目的に準拠して設計されたスマートフォン用アプリケーション。プランテーションからゴム加工工場まで、天然ゴム産業全体の環境問題、社会問題および企業の社会的責任(CSR)活動に関する慣行とリスクをマッピングし、評価するデジタルソリューション技術だ。収集したデータがユーザーであるタイヤ製造業者に提供されることで、天然ゴムのサプライチェーンにおける持続可能性を特定、改善に繋げる。
天然ゴムのサプライチェーンには世界中で約600万人のゴム農園従事者、10万人の仲介業者および500カ所を超える加工工場などが介在し、非常に複雑となっている。ミシュランとSmagが共同開発したRubberwayは、すでに17年から稼働。現在では天然ゴム主要生産国であるタイ、インドネシア、コートジボワール、ナイジェリア、ガーナ、ブラジルなどで活用されている。
この合弁事業においてミシュランは、開発したソリューション技術の使用権と利用機会を適用地域に提供。またコンチネンタルは、他のタイヤメーカーや自動車部品メーカーによるRubberwayの幅広い利用を啓蒙し、天然ゴム産業における責任ある企業活動の加速を促進する。一方Smagは、農業向けデジタルソリューションにおける技術的かつ専門的知見を共有することで事業を推進していく。
3社は合弁会社を通じ、Rubberwayを天然ゴム産業の全ステークホルダーが手軽に使用できる独立したソリューションとして、サプライチェーンの透明性向上を目指す方針だ。
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