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2025年3月期第1四半期業績

不二ラテックス、医療機器事業は増収黒字転換

決算 2024-08-06

 不二ラテックスの2025年3月期第1四半期(2024年4~6月)業績は、売上高が18億1,400万円で前年同期比3.1%減、営業利益が9,400万円で同4.9%減、経常利益が1億200万円で同19.0%増、純利益が7,100万円で同13.5%増だった。

 セグメント別にみると、医療機器事業は売上高が6億7,600万円で同21.6%増、営業利益が5,100万円(前年同期は1,300万円の損失)。主力のコンドームは、海外向けを中心に売上を伸ばし好調に推移。また、新素材コンドーム「SKYN」をはじめとするヘルスケア商品群の売り上げが前年同期を上回り、おおむね順調に推移した。メディカル製品は前年同期比で増収を確保した。利益面では生産歩留まりの大幅な向上や販売費節減への継続的な取り組み成果により、円安による輸入品の採算低下や労務費等のコスト増を吸収し増益となった。

 精密機器事業は売上高が9億5,700万円で同10.7%減、営業利益が1億6,900万円で同24.8%減。精密機器事業は2023年3月期の終盤から顕在化してきた一般産業機械市場の低迷が依然として続いており、中国の景気減速の影響も加わり、先行きが不透明な状況の中で減収となった。利益面では、売上減少に伴う減益に加えて、労務費の上昇や生産調整に伴うコスト増加を価格転嫁や赤字取引条件の見直しなどで吸収できず、前年同期比、計画比ともに減益となった。

 SP事業は売上高が1億2,200万円で同32.5%減、営業利益が200万円(同100万円の損失)。前年同期に発生した特需の剥落もあり、フィルムバルーンの売り上げが減少したことで減収。利益はコスト管理に注力したことで黒字転換した。

 食品容器事業は売上高が5,700万円で同5.9%減、営業損失が500万円(同800万円の利益)。猛暑による一部食品の需要低下などが影響し減収。処遇改善による労務費の増加や原材料の切替え等に伴う原価率の上昇もあり営業損失となった。

 2025年3月期通期業績は、売上高81億円で前期比7.9%増、営業利益5億4,000万円で同22.8%増、経常利益5億1,000万円で同33.5%増、純利益2億9,000万円で同0.1%増を見込んでいる。

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