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2024年12月期第1四半期業績

クリヤマホールディングス、北米事業は増収増益

決算 2024-05-14

 クリヤマホールディングスの2024年12月期第1四半期(1~3月)業績は、売上高が200億900万円で前年同期比8.5%増、営業利益が13億8,800万円で同2.9%増、経常利益が15億2,300万円で同1.3%増、純利益が9億9,400万円で同7.0%減だった。

 セグメント別にみると、アジア事業は売上高が71億4,900万円で同1.4%減、営業利益が8億7,400万円で同20.7%増。

 アジア事業を分類すると次の通り。

 ◇産業資材事業=売上高43億200万円で同2.7%減、営業利益5億6,900万円で同13.4%減。主要顧客の建機・農機をはじめとした産業用機械メーカーの生産台数が減少した影響を受けて尿素SCR用モジュール・タンクや樹脂・ゴム製品などの販売が減少。一方、電力・プラント向けライニングの販売は増加した。また、中国では景気低迷により、建機の生産台数が軟調に推移したため、同国での関連商材の販売が減少した。

 ◇スポーツ・建設資材事業=売上高26億4,500万円で同0.7%減、営業利益3億4,200万円で同149.7%増。スポーツ資材は、文教施設や公共の体育館における改修物件の需要を取り込んだことから、体育館用床材の販売が増加。建設資材は、鉄道施設の安全対策強化に伴う改良・改修工事の増加を背景に、ホーム先端タイルや駅舎向けノンスリップタイル・点字タイル、同社オリジナル製品の販売が増加。一方、商業施設向け床材の販売が減少した。

 ◇その他事業=売上高2億200万円で同24.4%増、営業損失3,700万円(前年同期は7,000万円の損失)。イタリアのスポーツアパレルブランド「MONTURA」は、直営店舗の販売は弱含んだもののオンラインや量販店における販売が伸長。ダストコントロール事業は、市場規模が緩やかな縮小傾向にある中、大手顧客への営業強化やECサイトの充実により、業務用衛生製品の販売が増加した。

 北米事業は売上高が114億7,900万円で同17.0%増、営業利益が8億1,700万円で同21.9%増。底堅い需要環境を背景に、米国本社・物流倉庫の移転・拡張をはじめとした物流機能の最適化を推進したことが、幅広い分野で各種ホース・継手の販売機会を獲得する契機となった。

 産業用樹脂ホース「Tigerflex」は、農業、製造業、鉱業など、多岐にわたる関連分野での販売が総じて堅調に推移。特に農業関連の販売が好調だった。高機能/汎用樹脂ホース・飲料用ホース「Kuri Tec・Accuflex」は、大手飲料メーカー向け飲料用ホースの販売が高水準を維持。また、灌漑用ホースの販売が増加した。ペイントスプレーホース・下水配管洗浄用ホース「Piranha」は、外壁塗装用ペイントスプレーホースは、市場在庫の適正化に伴い需要が回復し、販売が増加。また、下水配管洗浄用ホースは、大手メンテナンス企業向けの販売が堅調に推移した。

 ゴムホース・その他は、米国南部やメキシコ圏内のオイルガス、産業、建設関連需要が総じて堅調に推移していることから、低圧用、高圧用共にゴムホースの販売は好調。また、米国における消防用ホースの販売も堅調に推移した。

 欧州・南米・オセアニア事業は売上高が13億8,000万円で同0.2%増、営業利益が1億200万円で同31.1%減。主力の「消防用ホース・ノズル」の販売は、欧州域内および南米地域における消防機関向けに底堅く推移したが農業・一般産業分野向け「レイフラットホース」の販売は減少。また、北米事業との連携を強化し、米国消防機関向け「消防用ホース」の販売を増加させるなど、グループシナジー効果による生産稼働率の向上に努めた。

 2024年12月期業績は、売上高730億円で前期比1.9%増、営業利益44億円で同10.8%増、経常利益49億円で同8.4%増、純利益33億円で同13.0%減を見込んでいる。

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