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2023年9月期第3四半期業績

三洋貿易、ゴム関連商品は利益減少

決算 2023-08-09

 三洋貿易の2023年9月期第3四半期(2022年10月~2023年6月)業績は、売上高が914億3,300万円で前年同期比15.3%増、営業利益が53億3,600万円で同26.8%増、経常利益が56億3,500万円で同10.9%増、純利益が37億3,200万円で同3.5%増だった。

 セグメント別のうち、化成品は売上高が292億7,900万円で同5.2%増、営業利益が16億6,700万円で同11.5%減。

 ゴム関連商品は、昨年来の販売単価上昇で、売り上げは前年同期比で増加を維持したものの、利益は円安などによる欧米からの輸入品の仕入れ価格高騰の影響を受け減少した。化学品関連商品は、年初に新たに立ち上がった新規取扱商材の貢献もあり、売り上げは前年同期比で増加したが、円安による仕入れ価格高騰により、利益は前年同期並みとなった。ライフサイエンス関連商品は香料、染料など輸入ビジネスは好調を維持し、また、リチウムイオン電池用関連部材は回復傾向にあるが、主力の電材、機能性食品原料などの輸出ビジネスが苦戦し、売り上げ、利益ともに前年同期を下回った。

 海外現地法人は売上高が265億5,800万円で同1.9%増、営業利益が10億3,000万円で同5.6%減。

 Sanyo Corporation of Americaは、自動車関連商材は低調だったが、ゴムおよびフィルム関連商材に堅調な需要があり業績は前年同期を上回った。三洋物産貿易(上海)は、リチウムイオン電池用関連部材などの需要は回復基調にあるものの、中国国内の景気低迷の影響を受け業績は前年同期を下回った。Sanyo Trading Asia(タイ)は、自動車関連商材は特需により伸長したが、その他の商材においては販売費の増加などの影響を受け、業績は前年同期並みなった。Sun Phoenix Mexicoは、メキシコ国内の自動車産業の復調による受注増もあったが、為替差損の影響などで業績は前年同期を下回った。Sanyo Trading Indiaは、ゴム関連商材において既存の事業が順調に推移し、業績は好調。Sanyo Trading (Viet Nam)は、ベトナム工業全体の落ち込みの影響を受け、業績は低調。Sanyo Trading Indonesiaは、自動車関連商材において特定の取引先向け商品の販売終了が影響し、業績は低迷した。

 2023年9月通期業績は、売上高1,280億円で前期比15.1%増、営業利益65億円で同22.2%増、経常利益68億円で同7.9%増、純利益45億円で同4.7%増を見込んでいる。

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