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2023年3月期第3四半期業績

藤倉コンポジット、産業用資材は増収減益、引布化工品は12倍増益

決算 2023-02-09

 藤倉コンポジットの2023年3月期第3四半期(2022年4~12月)業績は、売上高が314億100万円で前年同期比15.6%増、営業利益が37億1,100万円で同7.2%増、経常利益が43億7,300万円で同11.5%増、純利益が32億3,100万円で同8.2%増だった。

 セグメント別によると、産業用資材は売上高が174億4,800万円で同0.3%増、営業利益が6,600万円で同94.9%減。工業用品部門は、半導体などの部品調達難や中国におけるゼロコロナ政策の影響により、主要顧客での減産が続き減収となり、稼働率の低下や原材料費、エネルギー費、物流費の継続的な高騰などの外部要因の影響、販売価格への転嫁の遅れもあり、営業損失となった。制御機器部門は、液晶市場の低迷により主要顧客での投資が先送りされ低調となったが、半導体市場の半導体の設備投資が引き続き好調を維持し、医療および産業機械市場も堅調に推移したことで増収増益となった。

 引布加工品は売上高が35億8,000万円で同18.8%増、営業利益が9,700万円で同1,091.5%増。引布部門は、一般ゴム引布の建材用製品などにより好調を維持しているが、原材料費やエネルギー費などの上昇により、増収減益となった。印刷材料部門は、輸出の受注回復および円安の影響により、増収増益となった。加工品部門は、円安の影響もあり舶用品の輸出が堅調に推移し、増収増益となった。

 スポーツ用品は売上高が100億9,600万円で同56.3%増、営業利益が39億2,700万円で同57.1%増。ゴルフ用カーボンシャフト部門は、米国モデル「VENTUS」「VENTUS TR」、10月発売の日本モデル「SPEEDER NX GREEN」の主力モデルを中心に好調な販売が続き、さらにクラブメーカー向けOEM品への採用も増えたことにより増収増益。アウトドア用品部門は、ハイキング・トレッキング市況の回復に対応すべく、商材確保と仕入価格高騰の転嫁を進め、売り上げの伸長と利益の確保を図ったが増収減益となった。

 その他は売上高が2億7,500万円で同0.0%減、営業利益が4,600万円で同11.6%減。運送部門は、自動車関連の荷動きの低迷、原油価格の継続的な高騰による燃料費の高止まりや車両の修繕費の増加などにより減収減益となった。

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