2024年度・2025年度建設機械需要予測
日本建設機械工業会、2025年度は1%増の3兆2,033億円、2024年度は3兆1,610億円で4年振りに減少
その他 2024-08-26
日本建設機械工業会(山本明会長=コベルコ建機代表取締役社長)は8月9日、都内で記者会見を開催し、2024年度(2024年4月~2025年3月)および2025年度(2025年4月~2026年3月)の建設機械需要予測を発表した。今回の予測は、同工業会正会員61社を対象に7月に実施したアンケート調査を基に集計している。
それによると2024年度は、国内出荷は金利上昇を見込んだ設備投資意欲の低下などにより主力機種である油圧ショベル等が減少し、9,750億円で前年度比1%減と4年振りの減少を予測。輸出出荷は欧州、アジア地域等での金融引き締めによる金利上昇などの影響から2兆1,860億円で同7%減と国内同様4年振りの減少と予測、合計では3兆1,610億円で同5%減と4年振りに減少すると予測した。
2025年度は、国内出荷は公共投資などに支えられ、9,714億円で前年度並み。輸出出荷は2兆2,319億円で同2%増と2年振りのプラス、合計では3兆2,033億円で同1%増と予測した。
■2024年度予測
〈国内出荷〉
上期は、トラクタが前年同期比3%、建設用クレーンが同6%増加するなど3機種が増加するものの、他6機種が減少し、4,559億円で同3%減を見込む。下期は、4機種が増加もしくは横ばいとなるものの、5機種で減少し、5,191億円で前年同期並みと予測。その結果、2024年度では9,750億円で前年度比1%減と予測。2月時点の予測から207億円下方修正した。
〈輸出出荷〉
上期は、主力機種である油圧ショベルが前年同期比14%減少するなど建設用クレーンを除く8機種で減少し、1兆750億円で同10%減を見込む。下期は、上期同様8機種で減少し、1兆1,110億円で同3%減と予測。その結果、2024年度の輸出出荷は2兆1,860億円で同7%減となり、4年振りに減少すると予測。2月時点の予測から1,474億円下方修正した。
■2025年度予測
〈国内出荷〉
公共投資などに支えられ、横ばいで推移すると予想。上期は5機種が増加もしくは横ばいとなるものの、4機種が減少となり、4,522億円で前年同期比1%減と予測、下期は6機種が増加もしくは横ばいとなり、5,192億円で前年同期並みと予測。その結果、2025年度合計では9,714億円で前年度並みと予測した。
〈輸出出荷〉
油圧ショベル、ミニショベルなどが増加に転じることで緩やかに回復すると予想。上期は4機種が増加もしくは横ばいとなり1兆1,035億円で前年同期比3%増と予測、下期は6機種が増加もしくは横ばいとなり1兆1,284億円で同2%増と予測した。2025年度合計では2兆2,319億円で同2%増となり、2年振りに増加すると予測した。
■山本会長の談話
山本会長は2024年度の需要予測に対する金利上昇の影響について、「輸出は、特に欧米の金利上昇による影響が大きい。もう少し早く金融緩和が行われると予想していたところ、実際は後ろ倒しになっていることから、下方修正に至ったとみている。一方、国内に関しては逆に金利上昇に対する懸念から、若干の下方修正に至ったとみている。しかし、長い目でみれば世界的なインフラ投資は継続する。国内も設備が老朽化していることからインフラ投資は進めざるを得ない状況が続く見通し」と述べた。
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