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「ゴムノキ葉枯病とゲノム育種」テーマに

日本ゴムトレーディング協会、理研とタイRAOTと講演会開く

その他 2021-03-15

 日本ゴムトレーディング協会(RTAJ、梁取和人会長)の第6回RTAJ講演会が2月19日、オンラインで行われた。

 今回の講演会は理化学研究所の環境科学資源センター合成ゲノミクスグループの松井南副センター長と同研究員の蒔田由布子さんが「天然ゴム生産に影響する東南アジアのゴムノキ葉枯病とゴムノキのゲノム育種」について講演した。

 引き続き、今回オンラインならではの企画としてタイ天然ゴム公社(Rubber Authority of Thailand:RAOT)の天然ゴム研究所のDr.グリッサダー・センシン所長が「タイにおけるゴムノキ葉枯病の流行状況及び対策」について、最新の実例を交え紹介した。

 講演会の冒頭では、梁取会長が開催に際して「コロナ禍においてもできる事業活動を模索し、今回の講演会を企画した。会員の多くは天然ゴムの購買およびその流通については詳しいが、ゴムノキ葉枯病やゴムノキのゲノムについては知識が薄く大変興味深い講演になると思う」とあいさつ。

 また、来賓として駐日タイ王国大使館のチョンティサック公使参事官が「今回のRTAJ の講演会にRAOTが参加できることについて嬉しく思う」と語った。ちなみにチョンティサック公使参事官は、タイ天然ゴムのPRに努めてきたが、このほど任期満了で帰国することも明らかにした。

 松井副センター長の講演では、天然ゴムの生産のメカニズムから生産国の現状、特に東南アジアの生産国の取り組みとこれらの国のゴム生産に影響を与えつつある病害について説明。この病害に対する日本の取り組みについて話をし、さらにゴムノキの生産性と病害への脆弱性に対処するためのゲノム育種基盤となるゲノム解析および、今回タイから参加したRAOTも含む国際協調体制などについても紹介した。

 後半では、寄せられた質問に回答する方式で質疑応答を行い、オンラインでも活発な講演会となった。

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