2019年1月稼働、シンガポールを13万トン体制に
旭化成がS-SBRの生産能力増強
原材料 2017-07-25
旭化成は7月24日、シンガポールで低燃費タイヤ向け溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)の生産能力を増強すると発表した。シンガポールのS-SBR生産子会社「Asahi Kasei Synthetic Rubber Singapore」の生産能力を年約3万トン増強し、同13万トンにする。投資額は非公表。2017年末から18年初にかけ着工し、19年1月の稼働を予定している。増強により、今後も高い成長が見込まれる低燃費タイヤの需要に対応する。
旭化成は中期経営計画「Cs for Tomorrow 2018」で、S-SBR事業を重点戦略事業と位置づけ、グローバルに展開するとともに、自動車用途向け等での拡大を目指している。
シンガポールでは2013年から生産を開始。第1ライン、第2ラインの2系列合わせて同10万トンの生産能力を有しているが、さらなる需要拡大と顧客のニーズに応えた供給体制の拡充を図るため、2系列合わせて約3万トンの増強を決定した。
旭化成はS-SBRの世界シェア№1。今回増強するシンガポールのほか、川崎(年産10.5万トン、BRとの併産)と大分(同3.5万トン、同)に生産拠点を有する。連続重合プロセスを主力とし、タイヤの低燃費性とブレーキ性能を高次元でバランスさせながら、耐摩耗性や操縦安定性の改良も実現しており、国内外のユーザーから高評価を得ている。
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