旭化成、汎用タイヤコード生産会社を清算へ

　旭化成はこのほど、汎用タイヤコード、チェーファーなどを生産する旭化成コードの事業終了、会社清算を行うことを決定した。2024年3月末に生産終了し、2025年3月末に工場閉鎖する予定。約70人の従業員については、原則として旭化成グループ内で再配置する。

　事業ポートフォリオ転換の検討を進める中で、ナイロン繊維事業の収益性向上と更なる事業成長を目指すため決定した。ナイロン繊維事業は汎用タイヤコード用途から、ますます成長が見込まれるエアバッグ向け用途や性質的により強度が求められるような高付加価値の特殊タイヤコード用途に経営資源をシフトする。

　国内タイヤコードを取り巻く環境は自動車生産台数の伸び悩みに加え、海外からの輸入品増加により、厳しさが増しているという。また、近年は大幅な原燃料高騰に伴うコスト増により収益も大きく悪化している。