PAGE TOP

SSBRなど収益ドライバーに達成めざす

JSRが新中計発表、売上4,600億、営業益420億円計画

原材料 2017-05-29

説明する小柴社長

市況は改善、BRに危機感

 前中計で目標未達の要因として挙がったのが、合成ゴム関連の市況低迷と国内タイヤ生産の減少に伴うESBR、BR、IIRといったタイヤ向け合成ゴムの販売低下だ。

 新中計期間中のそれら要因について小柴社長は「合成ゴム原料であるブタジエンは、世界で1,200万トン程度の小さな市場。今後の価格がどう動くかは正直分からない。ただ、需給バランスは改善の方向に進むとみている。新中計では、ブタジエンの価格をトンあたり1,500ドル程度と仮定している。

 国内タイヤ生産は個人的には減らないと考えているが、仮に減少したとしても、ESBRは心配していない。世界需要は年率1%ほどしか伸びないだろうが、需給バランスは悪くない。ESBRはスケール勝負の部分もあり、当社の場合はNBR(ニトリルゴム)とのスイングプラントでもある。心配していない。

 ただ、BRは楽観していない。今後はネオジウム触媒のBRも含め、タイヤのサイドウォールに向けた、差別化した製品を供給していかなければならない」と語った。

 タイヤ用合成ゴムの中で、評価が分かれた格好だ。

関連記事

人気連載

  • マーケット
  • ゴム業界の常識
  • 海から考えるカーボンニュートラル
  • つたえること・つたわるもの
  • ベルギー
  • 気になったので聞いてみた
  • とある市場の天然ゴム先物