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SSBRなど収益ドライバーに達成めざす

JSRが新中計発表、売上4,600億、営業益420億円計画

原材料 2017-05-29

説明する小柴社長


 JSRは5月24日、日経カンファレンスルーム(東京都千代田区)で記者会見を開き、2017-2019年度の新中期経営計画「JSR20i9」を発表した。経営環境を「全般に不透明な環境下、マクロ市場の成長は限定的」(小柴満信社長)と想定する中で、SSBR(溶液重合スチレンブタジエンゴム)、半導体材料、ライフサイエンス事業を収益ドライバーに、最終年度にあたる2019年度の売上高4,600億円、営業利益420億円、ROE8%以上を目指す。

 石化系事業は、19年度の売上高2,400-2,600億円、営業利益160億円を計画する。前中計「JSR20i6」では、合成ゴム関連の市況低迷によるスプレッド縮小や国内タイヤ生産の減少によるESBR(乳化重合スチレンブタジエンゴム)、BR(ブタジエンゴム)、IIR(ブチルゴム)の販売低下、SSBRを生産するタイ工場の立ち上げ遅れなどにより、収益目標は未達に終わったが、新中計ではSSBRの販売拡大や合成樹脂事業の事業統合などにより、計画の達成を目指す。

 収益ドライバーの一つに挙げるSSBRは、市場が6-8%成長していく中、年率10%超の成長を継続する。EUの排ガス規制であるEURO6や中国のタイヤラベリング制度施行といった環境規制強化に対応した第5世代製品の上市やミドルレンジ製品の拡販を図る。加えて、タイ工場第2ラインのフル生産化やハンガリー工場の立ち上げも進めていく。ハンガリー工場が立ち上がると、SSBRの生産能力は合計22万トン(日本6万トン、タイ10万トン、ハンガリー6万トン)に拡大する。

 合成樹脂事業では、テクノポリマーとUMG ABSとの事業統合により、ハイエンド市場の海外展開を強化していく。現在、事業統合手続きの途上のため、事業統合による影響は定量目標数値には織り込んでいない。「統合効果は原料調達等を考えると、最低でも20億円にのぼると思うが、むしろグローバルでの競争力を強化していくことに重きを置いている」(同)。

 新中計期間中のJSR全体の設備投資額(M&Aを含む)は850億円を計画する。石化系事業の大型投資は完了しており、ライフサイエンス・ファイン事業を中心とした設備投資を予定している。

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