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ゴム用は3.8%増に

2023年のカーボンブラック需要見通し、総需要は前年比3.4%増の72万7,250トン

原材料 2023-02-20

 カーボンブラック協会は2月10日、2023年のカーボンブラック需要見通しを発表した。今回の発表は、新型コロナウイルス感染が収束傾向にあることを受け、3年ぶりに対面形式で行われた。

 今年の自動車生産台数は前年比6.7%の増加との予測に基づき、日本自動車タイヤ協会では、自動車タイヤの国内需要に関して前年比2.5%増と予測している。さらに日本ゴム工業会では、新ゴム消費量に関してタイヤ用が同3.1%増、タイヤ以外の一般ゴム用が同6.8%増、ゴム産業全体では同3.8%増加と予測している。

 これら需要予測をベースにカーボンブラック協会では、輸出入状況なども織り込んだ結果、今年のカーボンブラック総需要(輸出込み)について72万7,250トン、前年比3.4%の増加と予測した。

 これは新型コロナ感染が落ち着きつつあることで、国民の消費行動回復や設備投資意欲の復活、さらに輸出の増加といった経済改善の傾向が見られつつあることを勘案したもの。これにより2021年、2022年、2023年と3年連続してプラスの予測となった。なおカーボンブラック協会では「ロシアのウクライナ侵攻の長期化、決して収束したとは言えないコロナ感染の動向、生産コスト上昇など予断を許さない要因もある」としている。

 総需要のうちゴム用は、自動車およびタイヤなど需要業界の見通しに準じ64万1,750トン、同3.8%の増加を予測している。

 内需に関しては67万250トン、同3.6%と予測した。このうちゴム用内需は62万5,750トン、同3.8%増と予測した。うちタイヤ向けは47万8,840トン、同2.9%増の予測、一般ゴム向けは14万6,910トン、同6.8%増と予測している。

 輸出は5万7,000トン、同1.1%増の予測となっている。このうちゴム用は1万6,000トン、同5.6%増と予測した。

 一方同年の輸入は13万8,500トン、同3.4%増を予測している。このうちゴム用は12万5,000トン、同3.7%増と予測しており、経済回復傾向にある中国などからが大半を占めると見込んでいる。

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