タイヤ・テクノロジー・エキスポ2022で
ランクセス、「ㇾノシェイプ」の加硫ブラダーを紹介
原材料 2022-05-30
ランクセスは5月18日から20日まで、ドイツのハノーバーで開催された展示会「タイヤ・テクノロジー・エキスポ2022」に出展し、汎用性と持続可能性に優れたタイヤ生産のための加硫用ブラダーなどを紹介した。
同社が紹介したのが、「レノシェイプ」のブランド名で展開している永久的なコーティングによる加硫ブラダー。同製品を使用することで、長寿命化が図れるだけでなく、必要とする材料や作業量を大幅に削減でき、タイヤを加硫する際のプロセス効率の向上に繋がる。自動車タイヤ・トラック用タイヤ、大型車用タイヤから、オートバイ用タイヤ、ランフラットタイヤまで幅広い製品に使用できる。
同製品を使用することで、タイヤのプレス機でスムーズに成型するために、ブラダーやタイヤインナーライナーのいずれかに通常必要となる離型剤の塗布が不要になる。それにより、定期的に離型剤を塗布しなければ達成できない長寿命を実現。また、シリコンオイルを使用する必要がなくなることで、シリコンの影響を受けず、加硫工程が損なわれることも減少できる。
加えて、タイヤ製造に必要な洗浄工程の軽減にも繋がる。シール層、低騒音発泡体、センサーの接着を確実にするためには、タイヤ内面は、通常、レーザーまたは化学薬品を用いて入念な洗浄が必要となる。このブラダーを使用することで、この工程に必要な労力を軽減できるだけでなく、工程を完全に省略することも可能になる。
後工程においても、同社の全てのコーティング剤と組み合せることも可能。フィラー非含有のインサイトペイントやセミパーマネントインサイドペイントと併用することで、コーティングなしのブラダーと比較し、離型剤の塗布量の減少が期待できる製品となっている。
なお、展示会では「クリーンで効率的なタイヤ加硫-過去にこだわる必要はない」と題したプレゼンテーションを行い、加硫のための近代的で持続可能な方法についての最新動向を紹介した。
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