カワイチ・テック、ひまわりベンチャー育成基金の助成金交付企業に

　カワイチ・テック（東京都葛飾区、川口秀一社長）は2月28日付で、ひまわりベンチャー育成基金（千葉県千葉市中央区）が実施している「ひまわりベンチャー育成基金2021年度下期助成金交付事業」の交付対象企業として認められた。

　同基金は、千葉県内のベンチャー企業に対する支援を行うことで、千葉県経済の健全な発展と活性化に寄与し、県民の生活向上に貢献することを目的としている。

　応募資格は、①千葉県内に主たる事務所または事業所を置き、新しい技術・製品・サービスの研究開発、提供を手掛ける活力のある中小企業および個人事業者②原則、創業10年以内または新規事業進出後10年以内の中小企業および個人事業者――となっている。

　選考基準は、助成対象プロジェクトの①新規性②事業化の可能性③市場性・将来性④社会性（SDGsへの取り組み状況）などで、学識経験者などで構成される審議委員会において審査・選考が行われた。

　同社は、成田市に成田工場を有しており、同工場においてプラスチックやゴムなどの成形材料の製造販売を主体に展開している。

　ここ数年は新規事業分野として、汚水などを瞬時に浄化する無機質凝集浄水剤の「KTパウダー」や、ウイルス・細菌・バクテリアなどを不活性化する次亜塩素酸水の「KTウォーター」などを開発製造し、注目されている。

　今回の募集に際し同社では、『無機質凝集浄水剤（KTパウダー）が起こす持続可能な社会への転用』と題し応募した。

　同製品は約10種類の鉱物を混ぜ合わせた粉剤で、濁って汚れた水に少量を加えて攪拌するだけで汚染物を凝集し、透明な水にすることができる。熊本豪雨で汚染された井戸水を飲料水に変えた、南米コロンビアで濁った池の水や雨水を飲料水や生活用水に変えたなど多くの事例があり、今後KTパウダーを社会貢献商品として役立てていく方針。

　同製品は、開発開始から10年以内であり、その新規性が注目されたことに加え、同社がSDGsに積極的に取り組んでいることが高い評価を得て、今回の助成金交付対象企業に選定された。