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ニューノーマル時代の化学をアピール

ランクセス、「バーチャルデー」を開催

原材料 2020-09-24

 ランクセスは9月15日から17日までの3日間にわたり、日本を含むアジア太平洋地区を対象にしたオンラインイベント「ランクセス・バーチャルデー」を開催した。オンラインイベントは同社でも初めての開催。『ニューノーマル時代の化学の果たす役割とは』をテーマに日本語、英語、中国語による56のオンラインセミナーを行い、ランクセスのニューモビリティ、ゴム、プラスチック、建築、コーティング、電機・電子、金属加工、水処理、パーソナルケアなどから新製品、新製法、新技術などが紹介された。

 日本でのセミナーについては①塗料・コーティング②建築材料③水処理&虫よけ剤④ゴム添加剤⑤建築材料⑥農業用化学品⑦プラスチック着色⑧エンジニアリングプラスチック(英語)の8本が行われた。

 パソコンの画面上には720度対応のバーチャルブースが現れ、オンライン空間でも臨場感を伴って目的のブースを訪れることができた。

 15日のバーチャルデーには張谷延河ランクセス日本法人社長が登壇し「今回、初めてバーチャルオンラインセミナーを開催することになったが、新型コロナウイルスによる感染症拡大が生活に大きな変化をもたらす中で、化学業界の果たす役割は進化し、その重要性が増している。さらにサステナビリティが求められる今、新たな課題への情報収集の場として、英語、中国語、そして日本語の3カ国語で8セッションのセミナーを開催する。業界向けに化学の果たす役割と素材の持つ潜在力を、最新の製品ソリューションと共に提案する場にしたい」と語った。

 ■ゴム業界の持続可能性に向けたランクセスのソリューション
 バーチャルデー2日目の16日午後からは、ランクセス・ラインケミービジネスユニットの渥美貴生日本統括マネージャーが登壇。「ゴム業界の持続可能性にむけたランクセスのソリューション」―製品ライフサイクルにわたる持続可能性へのゴム添加剤の貢献―をテーマに、1時間にわたり説明した。

 セミナーではゴム添加剤の①原料及び製品②生産③物流及び販売④製品使用⑤リサイクル―にわたって持続可能な取り組みを紹介した。

 ゴムコンパウンドの持続可能性を改善するにはゴム添加剤も検討の対象となり、同社の研究領域は持続可能な素材を用いた植物ベースの油を主原料として利用することでコンパウンドやゴム製品の全体的な持続可能性を向上させるというもの。

 製品としては脂肪酸亜鉛塩「アクチプラストPP Veg」、架橋植物油「ファクチス」、補強用セルロース繊維「レノグランWPシリーズ」、リサイクル原料を使用した「Green SDT」(サルファードナー、日本未発売品)などが紹介された。

 原料ゴムも、その形状や性質は様々で用途に合わせて複雑に加工されていく。その加工過程で欠かせないのがゴムに様々な性能をもたらすゴム添加剤で、同社では製品機能を高めながら原料から、製造、物流に至るまでゴム添加剤の持続可能性を実現していることなどを紹介した。

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