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【特集】ゴム用薬品・資材

協和化学工業社長宮田茂男氏、マグネシウム事業で世界No.1を目指す

原材料 2018-03-28


 協和化学工業(香川県坂出市)は、合成ゴムの酸受容体用途など軽焼酸化マグネシウム分野において、国内トップシェアを有する。

 同社の宮田茂男社長に最近の動向を聞いた。

 ――今期の状況は。
 「今期の販売動向としては国内ゴム業界向けは、前期比ほぼ横ばいでの推移となった。一方輸出は、中国経済復活や東南アジア諸国の経済成長などを追い風に前期比5-10%程度伸長している。

 当社は海外での拡販を図るため、初の海外生産拠点として99年にオランダに『キスマケミカルズ』を設立して以降、09年に中国『丹東松元化学有限公司』を、14年にはアメリカとシンガポールに販売子会社を設立するなど、グローバルな製品供給体制を構築している。今後も各拠点をフル活用し、海外販売を積極的に伸ばしていく」

 ――国内の生産体制は。
 「ゴムなど産業向け製品拠点の坂出工場(香川県坂出市)、医薬原料主体の屋島工場(同高松市)、医薬品(緩下剤)の三木工場(同三木町)の3カ所がある。坂出工場には、輸出増加を背景に一層の増産体制構築を図るため新規プラントを増設中で、年内稼働開始の予定でいる。

 さらに、5年以内の稼働開始を目指し福岡県内に工場建設を検討している。同県に建設を検討しているのは、需要好調な東南アジア地域などへの航空路の多さや物流コストなどが、既存拠点が立地する四国より優位にあることによる。将来的には、立地環境の良い新工場の強化充実を図り、国内のマザープラントとして機能させる方針だ。

 また、福岡県内にアジアの優秀な研究者を集めた新研究所開設も検討している。同研究所を主体に、従来以上に独自技術による新製品開発を積極化し、技術力主体の企業体制を構築していく」

 ――新製品開発状況などは。
 「当社は1976年にハイドロタルサイトの工業的合成に世界で初成功するなど、技術色が強い企業だ。以来様々な用途に対応可能な、酸化マグネシウムや、水酸化マグネシウム製品充実を推進している。

 最近では、粒子径をナノサイズ領域まで微小化したハイドロタルサイトなどの新製品開発を行っており、今年後半から来年早々の販売を予定している。同製品は粒子サイズをナノ領域まで微小化し、ゴム中への分散性が格段に向上している。このためゴム加硫過程において、ゴム本来が有する性能を充分に引き出す効果を発揮し、スコーチ改善やロールへの粘着防止などにより、作業効率の大幅向上に貢献する。

 なお微小化とは反対に、粒子径を従来よりも拡大した製品も開発している。同製品は化粧品主体に用途開拓を進める予定で、ファンデーションなどに使用すると透明感や肌色改善などに効果がある。

 さらに、医薬製剤向けにも、サプリメントなどに最適な2種類前後を開発している。

 これら現在開発中のほか新規品として2-3年前に開発し、現在注力展開しているのが、新形状の水酸化マグネシウム製品「キスマ10」で、樹脂補強材用途向けを主体に拡販を図っている。

 このキスマ10は、平らな独特な形状で曲げ弾性や耐衝撃性に優れるほか、樹脂発色性を良好にする。用途としては自動車部品、家電といった軽量化などが要求される製品に最適となっている」

 ――来期の業績見込みなど。
 「来期に関しては、これら開発中の製品が徐々に上市できることで売り上げ面に寄与してくるほか、キスマ10など既存製品を積極的に拡販することで、今期同様に5%程度の売上高増加を計画している。また私自身が技術開発畑出身であるため、今後も当社独自技術開発力をフルに活用し、マグネシウム事業での世界№1を目指していく」

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