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組合活動の正常化に専念した2年

【インタビュー】西部ゴム商組理事長 小島孝彦氏

インタビュー 2024-06-10

 2022年に西部ゴム商組理事長に選任され、2年間の任期を終えた小島孝彦理事長は「前理事長の時はコロナ禍でイベントの開催も不自由だったので、私の目標はそういった状況の正常化だった」と語る。

 ■2年間の組合活動を振り返って
 私の目標は「(組合活動の)正常化」としていたため、コロナで飲食を伴う会合が不自由だった状況が改善してよかった。また、業界では原材料の値上りやエネルギーの高騰などで仕事がしづらい環境ではあるものの、各社が懸命に対応している状況から、業界全体で正常化が一番の主眼だったといえるだろう。

 ■大阪ゴム商業会との合併について
 大阪ゴム商業会が行っていた行事は基本的に踏襲していく方針だ。これまでは、西部ゴム商組で教育や人材育成関連、大阪ゴム商業会で会員交流にそれぞれ主眼を置いた行事を開催してきた。これからは、2つの組織が1つとなり、一体的な運営をしていく。大阪ゴム商業会から引き継ぐ会員交流の行事では、これまでの内容を踏襲しつつ、新しい内容についても可能ならば用意していきたい。

 また、永年勤続表彰についても、非常に歴史ある行事であることから、我々が引き継いでいきたいと考えている。

 ■足元の業界動向
 エネルギー、人件費などの高騰でコストが上がっている。それに加え、中国の景気停滞もあり、(商業)環境的にはあまり良くないという印象。値上げについても、世間やユーザーからの合意が得られるようになってきて、利益面が何とか確保できている状況。「売り上げが、どこの業界が、すごく良い」というのはそれほどないと思う。

 一方、最近はコロナ禍でロックダウンを行った国に関して、カントリーリスクが現実視されるようになった。特に中国を中心に、カントリーリスクの高い国に関してユーザーが購買を控える動きは間違いなくある。ある意味チャンスと言えるかもしれない。

 ■目下の課題
 組織の合併に伴い増加した業務量をきちんと処理していくこと。また、教育面で均質なサービスを提供することが課題だ。教育面のサービスについては、Web化およびハイブリット化を推し進めることで更なる均一化を図っていく。

 ■今後の組合活動について
 次世代経営者の会を中心に、長年コロナで中止してきた海外視察を7月に計画している。タイは福井化成、イノアックコーポレーションの工場を、マレーシアは岡安ゴムの工場見学を予定している。

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