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【インタビュー】

山豊護謨宇都正之社長、ものづくり力強化へ

工業用品 2017-10-11


 山豊護謨は今年創業51年を迎えたゴム加工の専業メーカー。最新のウォータージェットやカッティングマシンを導入し、技術力の向上に力を入れている。同社の宇都正之社長にモノづくりに対する考え方や、今後の事業展開についてインタビューした。

 ■設備投資推進
 当社では、事業活動で上げた利益を社員への還元と設備投資に充てている。これまでに5軸ウォータージェットやツインヘッドカッティングマシン、ルーター、プロッターなど多くの機械を導入、設備の充実と加工技術の向上に努めてきた。

 大阪や中国地方など西日本にはゴム加工業者も多く、5軸ウォータージェットを持つメーカーもあるが、東京には5軸を持つメーカーが少なく、当社はさきがけとしてピーアールしていきたいと思っている。5軸でないとできない特殊な加工を東京でもできるという点を強みにして、新規需要を開拓していきたい。

 ■販路拡大
 以前は工業製品の加工だけを行っていたが、最近は雑貨やアクセサリーの加工も手がけるようになった。当社の持つ技術が、工業製品だけでなく雑貨やアクセサリーなどのファッション分野にも十分対応できることが分かった。当社のホームページを見た、あるデザイナーから依頼があり、イヤリングを作成したが、このイヤリングがロンドンの展示会に出品され好評を博したという。これまで取り引きのなかったファッション産業という異業種で評価され自信につながった。具体的には公表できないが、精密さが要求される宇宙産業からも引き合いが来ている。取り引きする業種の裾野がどんどん広がっている。

 当社が50年かけて培ってきた技術や最新の機械設備を駆使して、今後もさまざまな販路に展開していきたいと思っている。今年4月にリニューアルしたホームページなども活用し、販路拡大とビジネスの深堀に取り組んでいく。

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