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非常用マグネシウム空気電池

藤倉ゴム工業、「WattSatt(ワットサット)」の販売好調

工業用品 2017-08-08

非常用マグネシウム空気電池「WattSatt]


 藤倉ゴム工業が展開している非常用マグネシウム空気電池「WattSatt(ワットサット)」の販売が好調だ。昨年9月の発売以来、官公庁や自治体、学校、防災関連企業等を中心に非常時の簡易発電機として好評を得てきたが、今年4月から新たに展開の幅を広げ東京建物の所有ビルへの設置をスタート。「現時点で数十棟のビルに設置されており、これらを含めた累計販売数は約1,000個に達している」(水上丈太郎営業本部営業開発室副室長)という。

 「WattSatt」は災害や停電発生時等の“いざ”という時に、2リットルの水(雨水や海水でも可)を注入するだけで発電し、スマートフォンやラジオなどの電源として使用できる。280Whという大容量が特長で、スマートフォンなら5台同時の充電が可能。大人数の充電を素早くまかなえるほか、持ち運びが容易なコンパクトサイズ(幅212ミリ×奥行き147ミリ×高さ213ミリ)で、長期保管(保証5年間、保管10年間)も可能な製品となっている。

ビル設置例


 ビルへの設置はこれらの特長が評価され、東京建物グループが入居するテナントに対し、安心・安全に向けた各種施策の一環として実施したもの。災害時携帯電話充電用電池「もしも!ボックス」として、ペットボトル水とともにセットで置かれており、非常時や停電時には自由に使用し対応することができる。

 藤倉ゴム工業では社会に貢献する製品として、今後もWattSattの展開を積極的に進めていく方針。

 7月26-28日に東京ビッグサイトで開催された「オフィス防災EXPO」では、専用ブースを出展しWattSattを訴求した。ブースでは「もしも!ボックス」を再現展示し紹介したほか、現在開発中のWattSattのコンセプトモデルも参考出品した。

 コンセプトモデルはWatt Satt[DCAC]と同[ミニ]の2種。「DCAC」は100V機器に対応する現行品の強化版で、長時間のノートパソコンやLED照明の使用が可能。一方の「ミニ」は小サイズかつコンパクトな個人向けで、のべ3台のスマホをフル充電できる。「ミニ」の発売は18年度以降を予定しており、ラインアップの拡大によりさらに展開の幅を広げていく計画。

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