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進化したシリコムや足部・全身スキャナー披露

ホッティーポリマー、Medtec Japan2026に出展

工業用品 New! 2026-05-13

 ホッティーポリマーは4月21~23日に東京ビッグサイト東7ホールで開催された「Medtec Japan 2026」に出展した。同社独自開発かつ日本初の100%純シリコーンゴム対応3Dプリンタ「SILICOM(シリコム)」の進化に加え、足部・全身スキャナーの導入、さらにアーチファクト除去(ノイズ除去)システムの構築により、医療分野におけるデータ取得から3D造形までの一貫体制を打ち出した。

ブース全体

医療分野における3Dの一貫ソリューション打ち出す

 ■シリコム、硬度0度造形の実現など、さらに進化
 3Dプリンタ「シリコム」は、純シリコーンゴムによる造形を可能とする点を強みに、医療分野での活用が広がっている。今回の展示では、透明な心臓モデルや硬度0度のゲル材による造形サンプルを前面に打ち出し、生体に近い質感と内部構造の可視化を両立できる点を訴求。特に透明モデルは血管や内部構造の確認が容易で、術前シミュレーションや教育用途での活用が期待される。

シリコムによる
硬度0度の造形物


透明モデル


 「純正のシリコーンゴムで造形できる点は他にほとんど例を見ず、非常に好評を得ている。医療用途でもかなり精度の高い、良いものが造形できるようになった」(堀田秀敏社長)

 そのほか、温度によって色が変化する機能材料(開発品)など、材料開発の広がりも紹介した。

 ■スキャナー導入で新領域開拓
 新たに展開しているのが、3D足部スキャナー「ふっとコンシェル」と全身測定スキャナー「ボディコンシェル」。いずれも高速・高精度なスキャンとAI解析機能を備え、取得したデータをもとに製品設計やサービス提案へと繋げることができる。

ふっとコンシェル


ボディコンシェル


 「ふっとコンシェル」は、わずか数秒で足部形状や各種角度などを計測し、そのデータをレポートや3Dプリンタ用データとして提示できるのが特徴。オーダーメイドシューズやインソール設計への活用が期待でき、「スキャンしたデータをそのまま3Dプリンタで造形できるため、製品化までの流れが非常にスムーズになる。精度とスピードの両面で高い評価を得ている」(同)。一方、「ボディコンシェル」は全身の3Dデータを取得し、詳細な部位の寸法計測や、姿勢と骨格バランスの分析が可能で、フィットネスや医療、アパレル分野での活用を見込む。

 これらのスキャナーは海外企業との提携により導入したもので、ホッティーポリマーが総代理店として日本語化や国内サーバーによるデータ管理を担う。従来のコア事業や3Dプリンタ事業とは異なる顧客層の開拓にも繋がっており、「今後はデータ蓄積を通じた新たなビジネス展開も期待している」(同)。

 ■ノイズ除去システムで医療DX
 医療分野では、CTなどのDICOMデータを活用した3D造形の需要が拡大する一方、アーチファクト除去(ノイズ除去)作業の負担が課題となっている。同社はこれに対応し、Web上でデータの受け渡しから見積もり、発注までを完結できる新システム「医療3Dデータ アーチファクト除去見積システム」(URL=https://app.hotty.co.jp)を構築した。

 従来はDVDでのデータ送付や手作業による処理が必要だったが、新システムにより納期短縮と作業効率向上を実現する。「これまで技師が本来業務の合間にノイズ除去を行っており、時間的な負担が大きかった。こうした工程を効率化することで、医療現場の課題解決に繋げたい」(同)とし、将来的にはAIによる自動除去を視野に入れる。

 すでに病院との連携を進め、データ蓄積に取り組んでおり、「データが集まればAIでの自動化が可能になる。最終的には、患者ごとの内臓モデルを高精度に再現できるようにしたい」(同)と展望を示した。

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